これからの日本株であれば空売りも武器の1つとして持っておくべき

 そして、長期的に右肩上がりになるのではなく、株価が大きく上がったり下がったりするのであれば、できれば空売りも武器の1つとして持っておくべきと個人的には思います。

 買いだけしかできないと、株価が上昇トレンドの時はいいですが、下降トレンドになると何も太刀打ちできなくなります。株価が下げ続ける中で、買いにより利益をあげることは物理的に不可能だからです。

 でも、空売りをすることで、上昇トレンドでは買いで利益をあげ、下降トレンドでは空売りで利益をあげることができますから、利益を得る機会を増やすことができます。

 空売りは買いよりもリスクは高いですが、間違ったやり方をしなければ必要以上にリスクを心配することはありません。筆者も空売りは多用していますが、損切りのルールを設定し、それを守っていれば、まず大きな失敗は避けられるはずです。

並行して「タネ銭」を増やすことも重要

 筆者は、株式投資でどのくらいの利益を得ることができるかどうかの重要な要素として、「タネ銭」の額を真っ先に挙げたいと思います。

「タネ銭」とは、言い換えれば株式に投資することが可能な資金のことです。

 仮に株式投資で20年間で資金を5倍にできると仮定すると、タネ銭が500万円あれば、500万円×5倍=2,500万円まで資産を増やすことができます。

 でも、タネ銭が100万円しかないと、100万円×5倍=500万円までしか増やすことができません。

 筆者も、株式投資を始めたころは30万円の資金でスタートしましたが、そこからタネ銭をどんどん追加していきました。タネ銭が十分な金額になったところで2005年や2013年の大相場を迎えたため、大きな利益を得ることができました。

 もし、せっかくの大相場が到来しても、タネ銭が少ししかなければ、資産トータルを大きく増やすことはできません。

 個別銘柄への株式投資を実践する立場としては、積立長期分散投資で2,000万円を作るよりも、個別銘柄へ投資した方が達成の可能性が高まりますし、株価動向次第では2,000万円を大きく上回る資金を得ることも可能と考えています。

 もちろん株式投資に絶対という言葉はありませんが、実際に個別銘柄には株価が10倍以上の値上がりとなっているものも数多くあります。そうした好業績の銘柄を選んで投資することができれば、株式投資での成功も難しくはないはずです。