株は安くなった時に買うべき。高配当株に注目
株は、安い時に買い、高い時に売ると利益が出ます。これは、言うのは簡単でも、やるのはとても難しいことです。なぜならば、株が安い時には、世の中に悲観が広がっているからです。株が高い時には、世の中が明るくなって、みなが楽観的なことを言っているからです。
安い時に買い高い時に売ることができるのは、みんなが悲観的になった時にコツコツと株を買い、みんなが楽観的になった時に少しずつ売っていくことのできる人です。みんなといっしょに悲観的になり、いっしょに楽観的になる「素直な人」は、いいタイミングで株を売買できません。
私は過去25年間、日本株のファンドマネージャーをやってきましたが、株を売買するとき一番重視するのは、株が「割安か割高か」です。今もそうです。貿易戦争や世界景気悪化の不安から、世界的に株が売られてきています。強気だった人がだんだん弱気に転じつつあります。一方、買収価値や配当利回りから評価した日本株は、とても割安になっています。裁定残から推定される投機筋の日経平均先物買いポジションはほとんど整理され、先物売りポジションが積み上がっている状態です。
足元、世界景気は悪化しつつありますが、私はこれから起こる可能性がある悲観シナリオのかなりの部分は、株価に織り込み済みと考えています。こんな時は、株を少しずつ買っていったら良いと考えています。
とは言っても、短期的に日経平均株価がどこまで下がるか分かりません。割安な株がさらに割安に売り込まれる、あるいは、割高な株がさらに割高に買われるのは、株式市場の常です。悲観がさらに強まって日経平均がもう一度、1万9,000円を割り込むこともないとは言えません。こんな時は、まず大型の高配当利回り株から買っていったら良いと考えています。どうせなら、配当利回りが高く、かつ「株主優待」でも人気の銘柄を選んでみようと思います。