本日の注目通貨

ドル/円:107円に戻らなければ、さらに円高

 8月のドル/円は、高値が109.31円(8月1日)、安値が104.45円(8月26日)。高値と安値の差は4.87円で、高値と安値の50%は106.88円。

 9月のドル/円相場でまず注目したいのがこのレベル。106円台後半から107円をドル高方向に抜けないかぎり円高トレンド継続と考えます。107円に戻してようやく一息つきますが、そこから一段円安に向かうには107円台で値固めが必要でしょう。ちなみにドル/円は8月6日を最後に107円台にのせていません。

 8月は1日の平均値幅が0.94円。7月の値幅0.52円と比較すると倍近い値動きがありました。1日の最大値幅は2.06円で、トランプ大統領が対中追加関税「第4弾」を発表した8月1日に急落しました。反対に前日比で上げ幅が最も大きかったのは8月13日の1.46円で、この時はトランプ大統領が対中関税発動を延期。9月もマーケットのメインテーマは「米中貿易戦争」になりそうですが、ドル/円のリスクを考えるときは、これらの値幅をひとつの参考にするといいでしょう。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

ユーロ/円:118.65円までは下目線

 8月のユーロ/円の高値は120.71円(8月1日)、安値は116.56円(8月26日、年初来安値)。高値と安値の差は4.15円。高値と安値の50%は118.63円。この水準をブルベア判断の基準にします。

 9月のユーロ/円は、118.65円より下にある限り、ユーロ安/円高トレンドが継続。118.65円から119円まで戻してはじめてトレンドに変化の兆しが出てくると考えます。

 8月の1日の平均値幅は0.99円。7月の値幅0.54円と比較してほぼ2倍の動きがありました。また1日の最大値幅は8月13日の1.90円で、この時はトランプ大統領が対中関税発動を延期したことを受けてユーロ高/円安に動きました。前日比で最も下げ幅が大きかったのは8月1日の1.47円。突発的なニュースが出た時は、ユーロ/円は上下1.50円から2.00円程度の変動リスクに備える必要があるということです。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成