本日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは106.95

下値メドは105.62

今朝の天気マークは「雨」

※天気の判定基準は記事末尾にあります

 トランプ米大統領は、予定通り9月1日から中国製品約1,100億ドル(約11兆6,900億円)分に対して追加関税を発動しました。これに対して中国側も同日、大豆や自動車、石油などの米国製品750億ドルに報復関税を実施。

 先週金曜日のマーケットは、一部に「関税延期」に対する淡い期待があって、ドル/円も106.68円まで上値を伸ばす場面がありました。結局は金曜の花火は上がらず106.10円まで反落したのですが、米中貿易協議は9月も継続するということで、安値はこの週初めて106円台にとどまりました。

 一方ユーロ/ドルは急落。海外時間に節目の1.1000ドルを下に抜けると、2017年5月以来約2年3カ月ぶりの安値となる1.1060ドルまで大きく値を下げました。

「今日の注目通貨」では、ドル/円とユーロ/円8月のデータを振り返りながら、9月の最初の注目レベルを検討します。

毎ヨミ!FXトップニュース

30日ドル/円のNY市場の終値は106.27円

 29日の終値に比べ0.25円のドル安/円高だったので、今朝の天気マークは「雨」です。

今日の格言:

行動のともなわないビジョンは、ただの白日夢。 ビジョンのない行動は、ただの悪夢
=Vision without action is daydream. Action without vision is nightmare.

各国・各通貨トピックス

ドル:
 トランプ大統領「私は選ばれし者」
 8月消費者信頼感が2012年以来の低さ。貿易摩擦の影響出る
 米民主党の大統領選指名候補、バイデン氏が支持率で首位
 カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁「金利について何をするか議論する」
 テキサスで倒産企業が急増。原油安も一因

NY株式市場:
   先週のダウ平均+3.02%、S&P+2.79%、ナスダック+2.72%、5週ぶり反発
 8月のダウ平均▲1.72%、S&P▲1.81%、ナスダック▲2.60%、3カ月ぶり反落
 年初来ではダウ平均+13.19%、S&P+16.74%、ナスダック+20.01%。

ユーロ:
   ユーロ/ドル1.100ドル割れ。17年5月以来約2年3カ月ぶりの安値
 ラガルド次期ECB総裁「必要ならばECBはまだ利下げする余地がある」
 IFO研究所所長「ドイツ経済はいちだんと悲惨な状況に」
 ドイツのライン川の水位、8月初めに比べ回復

豪ドル:
 RBAが利下げ早める可能性も。経済指標の悪化止まらず

その他:
 太陽活動が急激に低下。2030年までに地球が氷河期に入る確率は97%
 ブラジル大統領「フランスが謝罪すればアマゾン火災支援受け入れてやる」
 インドが深刻な水不足、5年以内に数億人が生命の危機に
 インドネシア、首都をジャワ島からカリマンタン島へ移転

主要指標終値

出所:楽天証券が作成

本日の注目通貨

ドル/円:107円に戻らなければ、さらに円高

 8月のドル/円は、高値が109.31円(8月1日)、安値が104.45円(8月26日)。高値と安値の差は4.87円で、高値と安値の50%は106.88円。

 9月のドル/円相場でまず注目したいのがこのレベル。106円台後半から107円をドル高方向に抜けないかぎり円高トレンド継続と考えます。107円に戻してようやく一息つきますが、そこから一段円安に向かうには107円台で値固めが必要でしょう。ちなみにドル/円は8月6日を最後に107円台にのせていません。

 8月は1日の平均値幅が0.94円。7月の値幅0.52円と比較すると倍近い値動きがありました。1日の最大値幅は2.06円で、トランプ大統領が対中追加関税「第4弾」を発表した8月1日に急落しました。反対に前日比で上げ幅が最も大きかったのは8月13日の1.46円で、この時はトランプ大統領が対中関税発動を延期。9月もマーケットのメインテーマは「米中貿易戦争」になりそうですが、ドル/円のリスクを考えるときは、これらの値幅をひとつの参考にするといいでしょう。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

ユーロ/円:118.65円までは下目線

 8月のユーロ/円の高値は120.71円(8月1日)、安値は116.56円(8月26日、年初来安値)。高値と安値の差は4.15円。高値と安値の50%は118.63円。この水準をブルベア判断の基準にします。

 9月のユーロ/円は、118.65円より下にある限り、ユーロ安/円高トレンドが継続。118.65円から119円まで戻してはじめてトレンドに変化の兆しが出てくると考えます。

 8月の1日の平均値幅は0.99円。7月の値幅0.54円と比較してほぼ2倍の動きがありました。また1日の最大値幅は8月13日の1.90円で、この時はトランプ大統領が対中関税発動を延期したことを受けてユーロ高/円安に動きました。前日比で最も下げ幅が大きかったのは8月1日の1.47円。突発的なニュースが出た時は、ユーロ/円は上下1.50円から2.00円程度の変動リスクに備える必要があるということです。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

トレード前に必ずチェック!今週発表の重要指標!

RBA政策金利、豪GDP、カナダ銀行政策金利 米雇用統計、カナダ雇用統計など

経済指標過去データは楽天証券サイトにてご確認ください。 出所:楽天証券作成

◎天気の判定基準とは?

天気マークを見るだけで、ドル高で引けたのか、それともドル安で引けたか、ひと目で確認することができます。

・「晴れ」
当日の終値が、前日の終値に比べて0.20円を超えるドル高/円安だった場合は、「晴れ」の天気マークを表示します。

・「雨」
反対に、終値が0.20円を超えるドル安/円高だった場合は、「雨」の天気マークを表示します。

・「くもり」
終値が上下0.20円の範囲にあった場合は「曇り」のマークを表示します。


※天気マークは、前日の終値との比較を示したもので、今日のマーケットの方向を予想するものではありませんので、ご注意ください。

※ちなみに2018年は、「晴れ」80日、「雨」82日、「くもり」98日 でした。
また、2018年は延べで43.33円上昇、延べで46.41円下落。差引3.08円の円高(2017年末に比べて)でした。