今週の日経平均は、反発して始まった後、上値が重くなる展開か

 16日に米長期(10年)金利が反発し、NYダウが306ドル高となったことを受け、今週の日経平均は上昇して始まると予想されます。ただし、米中対立がエスカレートする不安が残っている間は、上値の重い展開が続きそうです。

日経平均は二番底模索中

 日経平均は、昨年末に一番底(12月26日に一時1万8,948円)をつけましたが、目先、二番底を模索する展開となりそうです。この下落局面は、長期投資で日本株の買い場になるとの判断を、再度、強調したいと思います。

日経平均の推移:2015年1月5日~2019年8月16日

注:楽天証券経済研究所が作成

 簡単に、2015年以降の流れを振り返ります。

【1】2015年末~2016年初に、世界的に景気停滞
日本も景気後退ぎりぎりまで景気が悪化しました。ただし、結果的に景気後退には至らず、2016年後半から世界的に景気が回復し、日本の景気も回復に向かいました。
この景況変化を反映し、日経平均は2015年に「二番天井」をつけて急落し、2016年に「二番底」をつけて急反発しました。

【2】2018年末~2019年にかけて世界的に景気悪化
 2018年末から、景気の悪化が鮮明となってきました。日経平均は、景況悪化を受けて、2018年には、二番天井をつけて急落しました。ただし、私は2020年には景気が回復に向かうと予想しています。それを反映し、2019年の年末にかけて日経平均が上昇トレンドに入ると予想しています。今は、2019年の景気悪化を織り込む最終局面と判断しています。

 日経平均は2018年末に、一番底をつけたと見ています。現在、二番底を模索中です。秋には二番底をつけた後、上昇トレンドに戻ると予想しています。
 
 今、世界的な株安、景気悪化を受けて、悲観が広がっています。日経平均は短期的にどこまで下がるか、見通しにくい状況です。私は、この下落局面で、リスクをとって積極的に日本株を買っていって報われると判断しています。まずは、大型の高配当利回り株で、予想利回り4%以上のものから買うべきと考えます。

 

▼もっと読む!著者おすすめのバックナンバー

8月8日:利回り4%超!「10万円以下」で買える、高配当利回り株のえらび方
7月31日:配当利回り4.7%!三菱UFJの投資価値を見直す
7月4日:8-9月の人気優待トップ10:アナリストの視点でチェック