税務署だって間違える!

 最近は税務署も親切になり、納税者が質問・問い合わせをすると丁寧に答えてくれるようです。ところが、税務署の職員であっても間違った回答をしてしまうことは多々あります。

 もちろん、誰に聞いても分かるような、基本的・基礎的な内容であれば問題なく答えてくれるでしょう。

 しかし、判断に迷うような質問だったり、法律にはっきりと明記されていないような内容だったり、はたまた納税者側がしっかりと前提条件を伝えずに質問したりすると、答える側も正しい回答を導けなくなる可能性が高まります。

 残念なことに、「税務署の人が言ったから必ず正しい」とはならないのが税金の世界なのです。

結論:税金に関する疑問・質問があったらどうするか?

 さらには、内容によっては税理士であっても異なる見解となるケースが多々あります。

 先日、行政書士である友人から、税務に関する質問を受けました。それに対して私も回答しましたが、私を含めて4人の税理士に聞いたうち、私ともう1人が同じ回答、そして残りの2人は異なる回答だったと言われました。

 質問の内容によっては「税理士であっても回答が割れることがある」この事実をまずは理解しておいてください。

 これらの点を踏まえて、税理士である筆者としての結論は以下のとおりです。

  • 税理士以外が書いたインターネット上の税金に関する情報は鵜呑みにしない
  • インターネット上に載っている税理士の回答・見解をできるだけ多く収集する
  • 顧問税理士や知り合い・友人の税理士に直接聞いてみる
  • 税務署にも聞いてみる

 税理士もしくは税務署の回答・見解をできるだけ多く集め、みんな、あるいは大部分が同じ回答であれば、それが正しいとすればよいと思います。回答がバラバラの場合、最終的には自分で決断しなければなりません。いずれにせよ、最後は自己責任での決断が必要です。

 税理士でも、税務署でも全て回答できるとは限らないのが税金の世界の悩ましいところ。とはいえ、多くの疑問については税理士は正しく回答することができるので、税理士を活用して正しい情報を得てください。