インターネットの発達で、多くのことが自分で調べて解決できるようになりました。税金に関する疑問についても同様です。しかし、その情報は信じてよいのでしょうか。

 税理士である筆者も、お客様からの質問があった場合、まずは自分の頭の中で回答を導き出しますが、内容によってはインターネットで検索して回答を探す、ということもあります。

税理士以外が書いた記事・情報は誤りが多いのが現実

 重要なのはインターネットで検索して出てくる情報の信頼性です。
 税金に関する記事や情報は、税理士以外にもファイナンシャル・プランナーやライターが書いています。

 記事の中には、正しい内容が書かれていることもありますが、税理士の筆者が吟味する限り、誤った内容が発信されていることが多いです。

 なかには、全くの専門外の方が、「体験談」として自身の確定申告について書かれていることもあります。
 例えば「◯◯を経費として確定申告したけど、受理してくれました!大丈夫でした!!」といった感じの内容です。

 勘違いされている方が多いのですが、税務署が確定申告書を「受理した」ことと、「内容に問題ないことを確認した」ことは、全く異なります。
 確定申告書を提出し、受理されても、その内容の正当性までは税務署は確認を取っていないのです。
 内容は後日吟味して、税務調査の場などにおいてその正当性を税務署が判断することになるのです。

 また、確定申告の内容が誤っていたとしても、何千万件と出される確定申告書を税務署が全部目を通しているわけではありません。中には誤りを見過ごされているケースも数多くあるでしょう。
 でもそれは、確定申告の内容が正しいと認められたのではなく、税務署に気づかれていないだけです。

 それを「税務署がOKしてくれた!!」などと勘違いしてブログなどに載せているケースがとても多いので、十分気を付けてください。