当面の日経平均は2万円~2万1,000円のレンジに?

 レバETFではなく、マザーズなどの小型株にも逆張り買いがかなり入りました。個人投資家が、少し目覚めた・・・これは良かった点。ただし、これで安心、日本株もしばらく上がる!と見るのは根拠薄ですね。個人投資家の逆襲の先に待つのは、これまで同様、大して上がらない日本株だと思われます。

 今回の急落時に流動性が跳ね上がり、資金流入が目立ったのがレバETF。これ買った投資家のほとんどが「安いところで買って、ちょっと噴いたら利食いたい」を目的としているはず(公的年金のような長い資金とは真逆の資金属性)。

 日経平均で2万円近辺では逆張り買いがかなり入ることは判明し、日経平均でいえば下値メド2万円は見えました。一方で、2万1,000円レベルでは速攻売りたい属性の売り圧力が溜まっているので、上値メドも2万1,000円辺りに。

 結果的に、これまでの日経平均のレンジがざっくり「2万1,000円~2万2,000円」だったものが、「2万円~2万1,000円」に上下1,000円ずつ下がっただけ、というように見えます。

 消費増税まであと2カ月を切り、緩和モードのFRB(米連邦準備制度理事会)やECB(欧州中央銀行)に対して日銀には打つ手はなく(前回会合では、物価安定の目標に向けたモメンタムが損なわれるおそれが高まる場合には、躊躇なく、追加的な金融緩和措置を講じる、とは言っていましたが)、円高進行でますます業績モメンタムも下向き濃厚・・・・・・。

「米中摩擦がなければ日本株は買えるのか?」――この問いに対し、実は多くの投資家が明確な答えを持っていることが、弱い日本株の根本的原因と思われます。この鬱々とした雰囲気を“ぶっ壊す”な新風、兜町にも吹かないものですかね・。