実は今年最大の日中上昇だった8月6日。野村證券の大量先物買い、裏側は?

 ただしこんな発見も!

 急落3日目、6日に今年最大の突き上げ(日経平均先物は日中安値→日中高値で620円上昇)を見せました。これが3カ月前とは違うところ。東京時間内で、世界同時株安の連鎖をいち早く食い止めたような動きで、「今回の下げは俺たちで食い止めるぜ!」というような意気を感じたほどでした。では、誰が買って、こんなに戻したのか?

 この日でいえば、「人民元の基準値が実勢レートより元高で設定されたから上がった」とか「報道のあったGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の“ステルス介入”が入ってるんじゃないか」とか「前日まで先物売りまくっていたクレディスイスが一気に買戻してるんじゃないか」とか・・・・・・。何で上げたの?の憶測が飛び交いましたが、実際は別の力がかかっていました。

 タイトルを付けるなら、『コジントウシカの逆襲 EVOLUTION』でしょうか。東京時間に強烈リバウンドした6日も、クレディスイスは日経平均先物を1,651枚売り越しでした。ここで買い戻した形跡はなく、公的年金の可能性があるTOPIX先物でも極端に大きな買い手口はありませんでした。では、どこが何を買ってあんなに上げたのか?

 結果は、「日経平均先物爆買いBY野村證券」でした。急落2日目の5日に日経平均先物を5,321枚買い越し、急落3日目の6日に同4,187枚買い越し。金額でいえば、約2,000億円買い越しに相当します。これがどういう買い?と言えば、2日から6日にかけて出来高が急増した日経平均レバレッジETF(1570)にまつわる需給要因です。

株価急落で売買が増えた日経平均レバレッジETF(1570)