株式投資のやり方を変えようとするときに問題になるのが「過去の失敗の精算」。新しい一歩を踏み出すため、どのように対応すればよいのでしょうか?

新しい株式投資の手法に切り替えるときに生じる問題とは?

 筆者はこれまで、数多くの個人投資家と話しをする機会がありました。その中には、筆者の実践している株式投資の手法に共感していただき、今までやっていた手法を見直していきたい、といううれしいお声もあります。

 その時に話題となるのが、「過去の失敗をどう精算するか」。その典型例が、すでに保有している「塩漬け株」をどのように処理するかです。

「塩漬け株」っていったいなに?

「塩漬け株」とは、買った株が大きく値下がりし、損切りするのも躊躇してそのまま保有を続けた結果、含み損を抱えた状態になっている株のことを言います。

 売るに売れず、そのままずっと持ち続けるしかないことを、漬物に野菜をずっと漬けておくことになぞらえて、「塩漬け株」と呼んでいます。

 個人投資家が株式投資で失敗してしまう典型的なパターンが、この塩漬け株を数多く保有してしまっているという点なのです。

 塩漬け株の大きなデメリットは、塩漬け株へ「投下した投資資金が換金されず固定化してしまう」という点です。
 個人投資家の投資資金には限りがあるので、そのうちの一部が固定化され有効に活用できないというだけで、トータルでの投資成果に大きなマイナスの影響があります。