損失補てんOKの場合もある!?

 紹介のとおり、原則として損失補てんは違法であり許されませんが、例外的に許される場合もあります。

 証券会社やその役員、使用人の違法行為、不当行為(いわゆる事故)により顧客に損失が発生した場合、事故による損失を賠償するための損失補てんは例外的に認められています。

 証券会社側の事故により、顧客に損害が発生した場合、顧客は民事上、証券会社に対し損害賠償を請求できる権利を持っています。このような場合にまで損失補てんを禁止してしまうとかえって投資者保護が図れなくなってしまうので、例外とされているのです。

 ただし、この場合でも事故を口実にして損失補てんがなされるのを防止するため、事故による損失であることを、あらかじめ内閣総理大臣の確認を受けなければならないとされています。

 ちなみに「事故」というのは、次のケースなどが当たります。

(1)顧客から注文を受ける際に確認不十分で、本来の注文とは異なった取引をしてしまった場合

(2)有価証券の性質や取引の条件について顧客に誤認させるような勧誘をした場合

(3)顧客の注文を受けたのに過失により処理を誤った場合

(4)電子情報処理組織の異常により顧客の注文を誤る場合

(5)無断売買など、その他法令に違反する行為

まとめ

 損失補てんは原則違法です。顧客が証券会社から損失補てんのために何らかの利益を受けた場合も違法な損失補てんとなり、証券会社だけではなく顧客が処罰される場合もありますので、気をつけましょう。