難航していた米国とメキシコの協議だが、週末には世界経済における朗報が舞い込んだ。米国が移民抑制と引き換えに、対メキシコ制裁関税発動を無期限停止とすることを明らかにした。対中国での報復合戦への懸念は依然残っているが、ひとまずメキシコとの関税戦争が回避された。通商協議の解決の糸口が見えるまでは底打ち判断は早計だったが、今回の米国の関税見送りは市場心理の大幅な改善を促す可能性が高く、目先のリスク選好度が高まることを必至だろう。市場の楽観次第では、早期に節目の55ドルを上回る展開も十分あり得る。米国の需給緩和はネックとなるため加速度的な上昇は見込み難いところだが、短期的には上値を切り上げる展開が見込まれる。

 

今週の予想

  • WTI    やや強め 52.00-57.00ドル
  • BRENT    やや強め 62.00-67.00ドル