本日の注目通貨
ドル/円:「雇用統計」と「利下げ」の関係
マーケットは、FRB(米連邦準備制度理事会)が7月にも利下げを決定するのではないかと考え始めています。パウエルFRB議長をはじめ、クラリダFRB副議長、ブレイナードFRB理事などが「景気を支えるために適切に行動する」と、暗に利下げを肯定する発言を繰り返しているからです。ADP雇用統計の結果が悪かったことで、7月の利下げ確率は9割まで高まっています。
米労働省が発表する今夜の雇用統計は、予想とのギャップが大きければ、結果が良くても悪くてもマーケットは反応しそうです。非農業部門雇用者数と平均労働賃金が予想より強ければ、労働市場はまだ強い、インフレ期待も出てきそうだということで、FRBの利下げ観測が後退すると考えられます。これはドルにとってプラス材料。しかし、逆に非農業部門雇用者数が伸びず、平均労働賃金も頭打ちということにならば、利下げ観測がさらに強まり、ドルにとってはマイナスです。
関税を巡る米国とメキシコの交渉は今日も継続とのことです。注目度としては雇用統計よりもこちらの方が大きいです。結果が何時に出るかわかりませんが、NY時間の午後遅く週末前の薄い時間帯にかかるかもしれないので、注意が必要です。