本日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは109.16

下値メドは107.56

今朝の天気マークは「くもり」

※天気の判定基準は記事末尾にあります

今回は注目が集まる雇用統計

 6日(木曜)のドル/円は、NY市場午後に108.56円まで上昇。対メキシコ関税先送りのニュースで買われたのですが、その後ホワイトハウスから否定コメントが出て少し下げています。相手がトランプ米大統領だけに、メキシコ関税は結果がどちらに転ぶかまだ分かりません。個人的にはドル/円が108円台を保っていることに注目しています(昨日安値は108.02円)。悪いニュースよりも良いニュースにマーケットが反応したがっているように見えます。

 今日は米5月の雇用統計の発表があります。ここ何カ月もスルーされてきた雇用統計ですが、今回は注目が集まっているようです。

 5日(水曜)に発表されたADP雇用データは、予想+27.5万人に対して+2.7万人という結果で、予想比のギャップとしては2010年以来の大きさでした。経済指標では、マーケットは予想と結果のギャップが大きいほど強く反応します。今夜の本番もマーケットの動きを期待したいです。雇用統計については、今月の詳細レポート「5月の雇用統計は「懐メロ」。米経済が明るかった時代を懐かしむ」をご覧ください。

毎ヨミ!FXトップニュース(6月6日)

6日ドル/円のNY市場の終値は108.39円

 5日の終値に比べ0.06円のドル安/円高だったので、今朝の天気マークは「くもり」です。

各国・各通貨トピックス

ドル:
    ペンス副大統領「メキシコとの合意はまだない」
    米国境で拘束の移民、5月は前月比32%増の14万人
    米国が台湾に20億ドル相当の兵器売却

ユーロ:
    ECB(欧州中央銀行)、政策金利を0.00%に据え置き。市場予想通り
    ECB声明「少なくとも2020年上半期までは金利を据え置く見通し」
    ドラギECB総裁「経済指標は悪くない」
    ドラギECB総裁「一部のメンバーが利下げの可能性を主張した」

メキシコペソ:
    メキシコ外相「関税に関する交渉は7日も継続」
    格付け会社フィッチ・レーティングス、メキシコの格付けを「BBB」に引き下げ
    格付け会社ムーディーズもメキシコの見通しをネガティブに引き下げ

主要指標終値

出所:楽天証券作成

本日の注目通貨

ドル/円:「雇用統計」と「利下げ」の関係

 マーケットは、FRB(米連邦準備制度理事会)が7月にも利下げを決定するのではないかと考え始めています。パウエルFRB議長をはじめ、クラリダFRB副議長、ブレイナードFRB理事などが「景気を支えるために適切に行動する」と、暗に利下げを肯定する発言を繰り返しているからです。ADP雇用統計の結果が悪かったことで、7月の利下げ確率は9割まで高まっています。

 米労働省が発表する今夜の雇用統計は、予想とのギャップが大きければ、結果が良くても悪くてもマーケットは反応しそうです。非農業部門雇用者数と平均労働賃金が予想より強ければ、労働市場はまだ強い、インフレ期待も出てきそうだということで、FRBの利下げ観測が後退すると考えられます。これはドルにとってプラス材料。しかし、逆に非農業部門雇用者数が伸びず、平均労働賃金も頭打ちということにならば、利下げ観測がさらに強まり、ドルにとってはマイナスです。

 関税を巡る米国とメキシコの交渉は今日も継続とのことです。注目度としては雇用統計よりもこちらの方が大きいです。結果が何時に出るかわかりませんが、NY時間の午後遅く週末前の薄い時間帯にかかるかもしれないので、注意が必要です。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

トレード前に必ずチェック!今日発表の重要指標!

7日:米雇用統計、カナダ雇用統計、メキシコCPI(消費者物価指数)など

経済指標過去データは楽天証券サイトにてご確認ください。 出所:楽天証券作成

◎天気の判定基準とは?

天気マークを見るだけで、ドル高で引けたのか、それともドル安で引けたか、ひと目で確認することができます。

・「晴れ」
当日の終値が、前日の終値に比べて0.20円を超えるドル高/円安だった場合は、「晴れ」の天気マークを表示します。

・「雨」
反対に、終値が0.20円を超えるドル安/円高だった場合は、「雨」の天気マークを表示します。

・「くもり」
終値が上下0.20円の範囲にあった場合は「曇り」のマークを表示します。


※天気マークは、前日の終値との比較を示したもので、今日のマーケットの方向を予想するものではありませんので、ご注意ください。

※ちなみに2018年は、「晴れ」80日、「雨」82日、「くもり」98日 でした。
また、2018年は延べで43.33円上昇、延べで46.41円下落。差引3.08円の円高(2017年末に比べて)でした。