イーナ: でも、機械と電機・精密って何だか区別しにくい業種ですね…。
十七郎: 簡単に説明しますと、機械セクターには工場で利用されるロボットなどの産業用機械を製造している企業が多く含まれています。一方、電機・精密セクターには、電化製品を製造・販売している企業や、そこに電子部品を供給している企業などが含まれています。
イーナ: そっか、馴染みの家電メーカーは電機・精密セクターに属していたんですね♪
十七郎: そういうことになりますね。他にもこれらのセクターを見るうえで共通する、最近話題のテーマがあります。イーナさん何かわかりますか?
イーナ: テーマ?なんだろう…。
十七郎: ずばり「IoT」です。最近耳にする機会もあるとは思いますが、「モノのインターネット化」と説明されることが多いです。
イーナ: IoT、よく聞きます!
十七郎: あらゆるモノ同士がインターネットに繋がることで、効率化が進みます。IoTにより、工場にある産業用機械同士がつながることで効率的な生産活動が可能になるため、製造現場において絶大な効力を発揮すると考えられています。つまり、機械セクターの中でも、IoT技術に取り組み、優れた性能を有する産業用機械を製造・提供できる企業は、今後業績が拡大していくと考えられます。
イーナ: IoTって製造現場で役立っているんですね!電機・精密セクターはIoTとどのように関わっているんですか?
十七郎: モノ同士がインターネットに繋がるという性質上、IoTには多くのセンサーや電子部品が使用されます。また、最終製品である家電にも、IoTの技術を取り入れた「スマート家電」なども登場してきています。このようなIoT需要の拡大が、電機・精密メーカーの業績を押し上げていくことが期待できますね。
イーナ: 他にも何か特徴はあるんですか?
十七郎: そうですね、機械セクターについては環境規制への対応は重要な課題になるかと思います。地球温暖化を背景に、各国でCO2の規制は強化される傾向にあります。前回の「自動車・輸送機」のように、環境対策にはコストをかける必要がありますが、逆に競合企業に対して先行・差別化ができれば、ビジネスチャンスの拡大につなげることができます。
イーナ: なるほどー。
十七郎: 電機・精密セクターについては、日本製の品質や安全性がポイントとなります。
イーナ: 確かに「Made in Japan」の品質は世界でも認められていますよね。
十七郎: 家電などの最終製品のみならず、電子部品でも日本製は高く評価されています。例えば、EV(電気自動車)の開発には電子部品が利用されているように、自動車や医療関連などの安全性が重視される分野では、低価格よりも高品質が重視されます。ですので、安い新興国製品よりも良質な日本製品の需要が大きい分野では、日本の電機・精密メーカーにチャンスがあるといえますね。
イーナ: よくわかりました!この2つのセクターについても…?
十七郎: もちろんです。「TOPIX-17機械」「TOPIX-17電機・精密」の値動きに連動するETFがあります。
イーナ: だと思いました!(笑)
十七郎: TOPIX-17も今日で9つ目まで来ましたね、やっと折り返しといったところでしょうか。
イーナ: そうですね、残りが楽しみ♪ところで、さっきやけに古い新聞も置いてあったと思うんですけど、機械、電機・精密に関係する記事だったりするんですか?!
十七郎: …いえ、特に関係ないですよ。あれはただの捨て忘れです(笑)
イーナ: ??(捨て忘れにしては古いけど…)
将来の目標を十七郎に打ち明けたイーナちゃんと、ますます謎めく十七郎。今後の展開にも注目です。
続く
※指数のディスクレーマーについては下記をご参照ください。
TOPIX-17シリーズに係る知的財産権は、株式会社東京証券取引所に帰属します。
※この記事は2018年2月17日に東証マネ部!サイトで公開されたものです。
(提供元:大和投資信託)
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