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ドル/円:FRB、早ければ9月に利下げか
4日(火曜日)のドル/円は、東京時間夕方に107.85円まで下押しする場面もありましたが、NY時間には108.36円まで反発。対メキシコ関税の発動回避の期待で株式市場が大幅反発、ドルが買い戻されました。
パウエルFRB議長はこの日行った講演で「FRBは景気拡大の維持のため適切に行動する」と述べました。ブラード・セントルイス連銀総裁はもっとダイレクトに、「利下げすることが適切」と発言。金利市場ではすでに、FRBが来年3月までに3回「利下げ」(年内2回、来年1回)を織り込んでいます。
昨年6月のFOMCでは利上げを決定して、さらに利上げを続けるという勢いだったのに、たった1年で何が大きく変わったのでしょうか。
FRBが利下げを検討しているのは、(いったんは収まるかに思えた)貿易戦争が深刻化の様相を示していることが最も大きい理由ですが、インフレ期待が伸びないこともあります。トランプ大統領に気をつかっている、というのは考え過ぎでしょうか。大統領選挙が本格化するに従い今後利上げはさらに難しくなります。利下げはないとしても、それ以上に利上げの可能性は低いでしょう。