先週の結果
先週は、週前半堅調だったものの、米中貿易摩擦の長期化懸念とメキシコへの関税で急落
週前半は堅調だったものの、米中貿易摩擦の長期化が世界経済に与える悪影響への懸念から欧米株式が下落し、続いて日経平均も連動して30日(木)には、ついに終値で2万1,000円を割り込み、週末はトランプ米大統領のメキシコへの関税発言で円高も進行したことで、▲341円の2万601円と2万751円を切って引け、チャートでもきれいな形の売り転換となりました。
27日(月):前週末の欧米株高を好感し、買い先行となって一時+115円の2万1,232円まで上昇しましたが、上値重く+65円と3日ぶりの小幅反発でした。
28日(火):前日の米国市場はメモリアルデーのため休場で、手掛かり材料に欠けるものの、時間外の米株先物高を受けて+115円の2万1,297円まで上昇しました。その後、高値圏でのもみ合いが続きましたが、材料不足で上値は限定的で+77円の2万1,260円の続伸でした。出来高17.1億株、売買代金2兆9,130億円と膨らんでいるのは、MSCI指数定期銘柄見直しに伴う売買の結果でした。
29日(水):前日の米国市場で、米中貿易戦争の長期化による世界経済の減速が懸念され、米10年債利回りが1年7カ月ぶりの低水準である2.26%台まで低下したことを嫌気し、主要3指標そろって下落したことで、日経平均も▲204円の2万1,055円で寄り付き、一時▲375円の20,884円まで下げましたが、終値ではかろうじて2万1,003円と、2万1,000円を守って引けました。
30日(木):前日の米国市場で3指標そろって続落したことで、日経平均も▲121円の2万881円で寄り付き、一時▲194円の2万809円まで下げました。後場になると日銀のETF(上場投資信託)買い期待に支えられ、引けにかけて下げ幅を縮小するものの▲60円の2万942円と3月25日以来の2万1,000円を下回って引けました。
31日(金):週末になると、前日の米国市場は、小幅ながら3指標そろって反発しました。しかし、日本時間の朝方、トランプ大統領がツイッターで6月10日よりメキシコからの輸入品全部に5%の関税を課すと表明したことで、為替は円高、ドル安に傾き、1ドル=108円台への円高進行となったことで、大引け間際には▲360円の2万581円まで下げ幅を拡大。終値は▲341円の2万601円で引けました。チャートでは、同時に2つの売り法則が出現して、きれいな売り転換となりました。
31日(金)の日本市場の引け後の米国市場では、トランプ大統領が「メキシコからの全ての輸入品に5%の追加関税を課す」と発表したことで、米景気後退への懸念が高まり、3指標は大幅下落。NYダウは▲354ドルの2万4,815ドルと3月11日の安値2万5,208ドルを下回って、今年の安値更新となりました。下放れの形となっており、2018年12月26日の2万1,712ドルから4月23日の2万6,695ドルまでの上昇幅の半値押しの2万4,204ドルが意識されるところです。シカゴの日経先物は▲115円の2万425円でした。