株式市場は増税後の「消費低迷」を見越している

 ただ、同業種においても「安売り株」の一部には、比較的株価が堅調に推移している銘柄もあります。

神戸物産(3038) 

 食材販売の「業務スーパー」をFC(フランチャイズ)展開しています。

赤:出来高移動平均(5日)
青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日) 

パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(7532)

 総合ディスカウント店「ドン・キホーテ」を展開しています。

赤:出来高移動平均(5日)
青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日) 

 この動きからは、株式市場はつかみどころのない増税延期への期待に迎合せず、消費税増税後の「消費低迷」を見越していることが分かります。2014年4月に実施された(5%→8%)消費税増税時には事前に「駆け込み需要」、事後に特に日用品を中心とする「消費低迷」があったことは言うまでもありません。

 前回より引き上げ率が小さいことから、もしかすると限定的な動きになる可能性もありますが、現状「もしかすると延期されるかも」という風潮が根強くあることから、実際に引き上げられるとなると…そのインパクトが想定以上になることも考えられます。ここではあるかもしれない急激な「節約志向の高まり」と「駆け込み需要」の2つに絞って、10万円で購入可能な銘柄を取り上げます。