(先週の結果)

先週は、トランプ大統領の対中関税引き上げ表明で5日続落

 令和相場入りとなった日経平均は前週末比▲913円の2万1,344円と急反落しました。NYダウは、米中貿易摩擦が再燃し、6日(月)から9日(木)までは8日の小反発を除いて大幅下落が続き6日の高値2万6,476ドルから7日の安値2万5,789ドルまで下落。日経平均も連動し10連休明けの7日(火)から週末の10日(金)まで下落が続きました。ただし、10日(金)の引け後の米国市場では一時▲318ドルの2万5,469ドルまで下げたものの、米中協議の決裂が回避できたことで、とりあえず+114ドルの2万5,942ドルと反発して引けています。

7日(火):10連休明けの令和相場の初日は、米中通商交渉の合意が困難になったとの見方から、前日の米国株式の下落を受け、為替も1ドル=110円台後半の円高となったことを嫌気し、▲335円の2万1,923円と2万2,000円割れとなりました。 

8日(水):前日の米国市場でライトハイザー通商代表部が関税引き上げの実施を10日に実施すると発表したことで、先行き懸念が高まり、欧州株式全面安、NYダウは一時▲648ドルまで下落。終値は▲473ドルの2万5,965ドルとなったことで、米中通商協議への警戒感が高まり、日経平均は▲321円の2万1,602円と3日続落しました。 日経平均は「マド」を空けて下落し、200日線、25日線を割り込み、チャートは悪い形となってしまいました。

9日(木):前日の米国市場は、ほぼ変わらずの動きとなったものの、時間外取引で米株価先物が軟調となり、上海株式も続落したことで、一時▲289円の2万1,315円まで下落。終値は▲200円の2万1,402円と4日続落。

10日(金):前日の米国株式は下落したものの、直近の下げ幅が3日間で850円超となったことで、押し目買いが入り、一時+181円の2万1,584円まで上昇。前引けは+143円の2万1,546円でした。しかし、米中通商協議を前に海外勢の売りが観測されたことで、再度、マイナス圏入りとなりました。日本時間の午後1時1分に追加関税引き上げが発動されると、日経平均は▲226円の2万1,175円まで下落しましたが、その後は買い戻しの動きとなって下げ渋り▲57円の2万1,344円で引けました。この日の5月SQ(特別清算指数)値は2万1,451円と終値はSQ値を下回りしました。

 10日の日本市場の引け後の米国では、トランプ大統領の追加関税とそれに対する中国の報復措置を警戒して、午前中、一時▲358ドルの2万5,469ドルまで下落。しかし、中国は動きを見せず、トランプ大統領も協議を継続することを表明したことで、最悪の事態は回避できたとしてプラスに転じ、上げ幅を拡大して+114ドルの2万5,942ドルで引けました。CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)は+180円の2万1,490円でした。