10連休中のイベントリスクとは?

 この10連休中で、もう一つ気をつけなければいけないのは、重要イベントや米国、中国、欧州の重要経済指標が相次いで発表されることです。このイベントや経済指標の結果によっては思いがけない相場展開になるかもしれません。

 4月の後半から、ドル/円は112円をはさんでほとんど動きのない相場となっています。その分、相場エネルギーがたまってきています。きっかけは何か分かりませんが、何かに触発されて相場エネルギーが放出されると、相場が一気に動く可能性はあるでしょう。

 10連休中のイベント日程は、10連休前も含め、次項の図1にまとめました。10連休中の薄い東京市場の時間帯よりも警戒度合いは高いと思われます。

 1月3日の経験則から、円高リスクへの警戒が高まっているため、円売りポジションを縮めたり、ドル売りヘッジを通常よりも多くヘッジしているという見方があります。もし、そうだとすると、円安要因やドル高要因が出てきた場合には、この方向に動きやすくなるということかもしれません。

10連休前の最重要イベントも警戒ポイント

 10連休直前にも注目すべき重要イベントがあります。

 米国1-3月期GDP(国内総生産)と日米首脳会談です。1月から2月にかけて悲観的だった米国や中国の景気は、3月に入ると米中とも反発してきました。

 これを受けて4月26日(金)発表予定の米国の1-3月期GDPの予想も2%台前半から2%台後半になるのではないかとの見方が出てきています。もし、予想以上の数字が発表され、それを受けて、5月1日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で、FRB(米連邦準備制度理事会)のハト派寄りの金融姿勢が修正された場合、ドル/円はドル高、円安に動くことが予想されます。円高リスクへの警戒が多かっただけに、反対方向への値動きには弾みがつくかもしれません。

 一方で、円高リスクとして4月26~27日の米中首脳会談が注目されます。

 トランプ米大統領が、日米通商問題について、自動車の数量制限や為替問題に触れるのではないかという警戒心は払拭されていません。米中通商協議は合意に達しておらず、米欧通商協議も始まったばかりです。成果を求めるトランプ政権は、日本に対しても強硬姿勢で臨んでくるかもしれません。

図1:10連休中の重要イベント日程

「休むも相場」

 繰り返しになりますが、10連休中は、商いが薄くなるため、いざというときに思い通りの対応ができなくなる恐れがあります。このことを「流動性リスク」といいます。プライスが悪くなる「プライスリスク」よりも怖いリスクです。

 流動性が低くなるとは、売りたいときに、売りたいプライスで、売りたい金額を売れなくなることです。買いたいときも同じです。そのため、ポジションを縮めるなどして、流動性低下リスクに備える必要があります。あるいは、流動性が低い時にはあえて取引をしないという選択肢もあります。相場の方向性が出てきてから取引を始めるというのも一つの方法です。

 1985年のプラザ合意の時、そして1992年のポンド危機の時に、流動性リスクのため、ゾッとするような経験をしたことがあります。

 筆者が為替ディーラーだった若い時の時代、ディーリングルームでチーフディーラに言われた言葉が思い出されます。「『休むも相場』だ。しばらくディーリングを休んでも相場は明日も動いている。チャンスはいくらでもある」と。