米中通商協議が合意で回復するか?

 米中通商協議が合意に達しても世界貿易が急回復するシナリオは想定しにくいとの見方があります。

 4月2日、WTO(世界貿易機構)は2018年の世界のモノの貿易量が前年比+3.0%だったと発表しました。米中の貿易摩擦の影響を受けて、2017年の+4.6%から減速したと説明しています。2019年はさらに減速し、+2.6%と予測しています。

 その中で気になるのは、WTOは直近の予測で2018年は+3.9%を見込んでいたことです。

 10~12月期に急速に貿易量が落ち込んだため、+3.9の見込みが+3.0%になったと説明。特にアジアや欧州での減速が目立っていると指摘しています。

 トランプ米大統領は輸入自動車に25%の関税を課す新たな貿易制限を検討しており、また、米欧貿易協議や日米貿易協議も始まりました。

 WTOの予測通り、今年も貿易量が減速するのなら、今年の世界経済の回復は鈍くなるかもしれません。また、英国のEU(欧州連合)離脱も企業や投資家の心理を下押ししていると言われています。結局、この問題は10月末まで延期されましたが、合意なき離脱への警戒感が一時的に遠のいただけで、解決されたわけではありません。そのため、下押しされた不安心理は続くということになりそうです。