1999 (平成11)年3月29日

NYダウ平均株価が初めて1万ドルを突破

 1999 (平成11)年3月29日、ニューヨーク証券取引所のダウ平均株価が1万ドルを突破しました。

  米国のダウ平均株価は、S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス社によって厳選された30社の優良銘柄から成り立っていますが、その銘柄は時代に合わせて入れ替えが行われます。 取引時間中の突破は、それより少し前の3月16日でしたが、この日ついに終値ベースで1万ドルの大台突破となりました。1900年には約50ドルだった米国株は、100年間で200倍に成長したことになります。

 1980年代のベトナム戦争での敗戦以降、1980年代後半~1990年にかけて、財政赤字、経常赤字に見舞われた米国経済は悲観論に満ちていて、米国の若者たちは「我々には父母の時代の豊かさを維持することは不可能だ」という意見が半数を超えていたといいます。

 しかし、1999年には、1月のユーロ誕生による、ユーロ圏の景気回復への期待感が高まりました。また、1998年後半の、ロシアのルーブル切り下げをきっかけに始まった世界的な金融危機が、1999年2月に入って払拭され始めたことも影響し、米国株価は上昇基調へ。そして3月29日に、ダウ平均株価は1万ドルを突破しました。

 1万ドル突破に大きく貢献した背景は、IT関連の技術革新によって成長したインテル社やマイクロソフト社が加わったことも要因として挙げられています。

 

1999年3月29日の日経平均株価終値は

16,008円84銭

 

ライター FIX JAPAN 前沢ともあき