日経平均は再び2万1,000円の攻防へ

 先週の日経平均株価は、1週間で177円上昇し、2万1,627円となりました。世界的な景気減速を受け、FRB(米連邦準備制度理事会)やECB(欧州中央銀行)、中国人民銀行など世界の中央銀行がこぞってハト派(金融引き締めに消極的、緩和に積極的)に転じてきていることが、世界的な株高につながりました。この流れを受け、先週の日経平均は堅調に推移しました。

 ところが、先週末(22日)に、NYダウが世界景気悪化への不安を受けて、460ドル安の2万5,502ドルと急落したため、今週の日経平均は、再び大きく下がる可能性が高まりました。今週は、再び、2万1,000円をめぐる攻防となりそうです。2万1,000円が日経平均の下値支持線として機能するか正念場となりそうです。

日経平均週足:2018年1月4日~2019年3月22日

出所:楽天経済研究所作成

 2万1,000円は、2018年には、下値支持線として機能していました。ところが、昨年12月末に、日経平均が2万1,000円を割り込んで急落すると、2万1,000円は上値抵抗線として、意識されるようになりました。今年の1~2月には、リバウンドしてきた日経平均が2万1,000円に近づくと、打ち返されていました。

 3月に日経平均が2万1,000円を超えてから、再び下値支持線となる可能性も出ていました。ただし、世界景気の悪化が鮮明になり、もう一度、割り込む可能性があります。