全人代開幕、2019年の成長率目標に注目集まる

 3月5日から中国では「全人代(全国人民代表大会)」が開かれています。李克強首相による2019年の経済成長率や財政収支、インフレ、マネーサプライ(通貨供給量)、与信拡大の目標などの概要を盛り込んだ報告で始まり、15日の同首相の記者会見で閉幕します。主要閣僚や中国人民銀行(中央銀行)幹部による記者会見も行われる予定です。

 最も注目されるのは経済成長率目標値の発表です。米国との貿易摩擦問題を抱える中国については景気減速が懸念されていますが、足元では「いったん雪解け」も言われています。この状況を受けた中国株(上海株・香港株)の動きが注視されます。

上海総合指数(2018年3月~2019年3月)

 2月28日に中国国家統計局が発表した2月の製造業PMI(購買担当者景気指数)は前月よりも0.3ポイント低い49.2となりました。好不調の目安とされる50を3カ月連続で下回っています。翌3月1日には財新/マークイットも2月の中国製造業PMIを発表し、49.9と前月の48.3からは上昇したものの、やはり50を下回る水準にとどまっています。
 中国当局も静観しているわけではなく、1月に中国人民銀行が預金準備率を2度にわたり引き下げ、金融緩和政策を進めています。米国が3月2日に予定していた中国製品への追加関税引き上げを延期した時には、上海総合指数が大商いを伴い5.6%も急上昇した経緯もあります。今回の全人代での取り組みが株式市場でポジティブに受け取られる可能性もあります。

 

東京市場の中国関連株にはどう影響?

 中国当局の取り組みが、中国の株式市場で評価されると、東京市場の「中国関連株」にも好影響がありそうです。もちろん仮にそうなったとしても、この段階では「実体経済が追い付いてくるかどうかは不明」とされますが、通常、株式市場が先行して動き出すのです。

 東京市場における中国関連のメジャー株としては、産業ロボットの「ファナック(6954)」、「安川電機(6506)」、保管・搬送システムの「ダイフク(6383)」、建設機械の「コマツ(6301)」、「日立建機(6305)」。さらには中国景気回復による商品市況上昇によって、非鉄金属の「住友金属鉱山(5713)」などがまず注目されるでしょう。

 実はこれらもすでにある程度の株価上昇が見られています(やはり株価が先に動きだすのです)。ここからは2番手も巻き込んださらに大きな動きとなるかもしれません。今日は10万円で投資可能な中国関連株を取り上げてみます。