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ドル/円:米朝首脳会談決裂、しかしドル/円は上昇
米朝首脳会談は、非核化と制裁解除を巡り両国が合意に至らず、事実上決裂しました。共同声明もなしという首脳会談としては異例事態にドル/円は下落。しかし強いリスクオフの動きにはつながらず安値110.66円にとどまりました。
NY時間に入ると、今度は買いが優勢になってドル/円は111円を回復。111.49円まで上値を伸ばして、12月21日以来の高値を更新しました。次のターゲットとなる112円も見えてきました。
米朝首脳会談後の下落から一転してドル/円の買いが活発になったのは、米国の10-12月期GDPの速報値が前期比年率2.6%と予想を超える伸びだったから。米経済成長の強さを見て、FRBの「利下げ」予想が後退、ドル/円の上昇につながりました。
マーケットは米中貿易交渉に備えるべきかもしれません。トランプ大統領は「大幅な進展がある」と話していますし、マーケットもある程度の成果は期待できるだろうと安心しているようです。しかし、米朝首脳会談が始まる前のトランプ大統領もとても和やかでした。米中貿易交渉も場合によっては決裂、追加関税発動というシナリオも考える必要があるでしょう。