本日の注目通貨
ドル/円:111円維持失敗
ドル/円は、前日(25日)に111.23円まで上昇して年初来高値を更新しましが、この日は下落。NY時間に直近2週間のレンジの下限付近である110.42円まで売られました。高値は111.06円まで。すぐ上を走る100日移動平均の111.41円と200日移動平均の111.29円が強いレジスタンスとして働いている模様。逆に、このレベルを上抜けしたら112円に向かって弾みがつくとも考えられます。
今日からベトナムのハノイで米朝首脳会談が行われます。しかし欧米投資家の興味は「なし」。ミサイルを飛ばしていた去年は地政学リスクの点からも関心が集まりましたが、なぜ今この時期に(しかも米国の方から)会談をもちかける必要があったのでしょうか。北朝鮮の非核化の進展は望み薄というのが専門家の見解。日本でも、期待よりトランプ氏が譲歩する不安の方が大きいようです。
豪ドル/円:次は80円がターゲット
豪ドルはゆるやかに上昇中。豪ドル/円は先週、豪大手銀行のウェストパックが、金利見通しに悲観的なレポートをだしたことで78円前半まで売られたのですが、再び79円台に戻し、今週は年初来高値にほぼ並ぶ79.83円をつけました(今年の高値は2月5日の79.84円)。
ロウRBA(オーストラリア準備銀行)総裁が、「2019年は据え置きというのが、われわれの中央シナリオだ」と述べ、利下げ観測を否定する強気の発言をしたことが豪ドル買いにつながったようです。ロウ総裁は、豪経済の見通しについても「(半年前ほどではないが)依然強気だ」と発言しています。実際、一部の地域では失業率が40年ぶりの低水準まで下がっているとの報告もあり、RBAが利下げを急ぐ理由はなさそうです。
とはいえ、マーケットではRBAの年内利下げ観測がくすぶっています。その意味で3月の豪指標、特に失業率やGDP(国内総生産)は重要。豪ドル/円が節目の80円を超えて上昇できるかどうかにも関わってきそうです。