先週の結果
先週は、日経平均はしっかりした動きを維持し、約2カ月ぶりに一時2万1,500円台を回復
先週の日経平均株価は、21日(木)にザラ場で2万1,553円まで上昇しましたが、週末は▲38円の2万1,425円で引けました。出来高が細いため2万1,500円水準では戻り売りが出て、上値を追えない状況にあります。しかし、下値は固いため米中通商交渉の結果が良ければ出来高も増加して、まず半値戻しを試すところです。
18日(月):前週末の米国株式が大幅高となっていたことで、+316円の2万1,217円と大幅高で寄り付き、後場には一時+405円の2万1,306円まで上昇。終値は+381円の2万1,281円と昨年の12月17日(終値2万1,506円)以来、2カ月ぶりの高値水準となりました。
19日(火):前日の米国市場は、プレジデントデーで休場のため、手掛かり材料に欠け、▲25円の2万1,256円で寄り付き、一時▲64円の2万1,217円まで下げました。しかし、上海株式の上昇や、日銀の黒田総裁が衆議院財務金融委員会で「物価目標の達成のために必要ならば、追加緩和を検討する」と述べたことで円が弱含み、日経平均は+20円の2万1,302円と小幅続伸して引けました。
20日(水):前日の3連休明けの米国市場が堅調だったことで、日経平均も堅調な動きとなり、一時+192円の2万1,494円まで上昇。その後、先物にまとまった売りが出て上げ幅を縮小するものの、再び買い戻され+128円の2万1,431円と3日続伸しました。
21日(木):前日までの3日続伸を受け、朝方から利益確定売りが続き、一時▲112円の2万1,318円まで下落しました、後場になると先物に海外の投資ファンドからの買いが入り、一時+126円の2万1,553円と2万1,500円台を回復。しかし、利益確定売りで+32円の2万1,464円と小幅の4日続伸となりました。
22日(金):前日の米国市場で2月のフィラデルフィア連銀製造業指数が予想外のマイナスとなったことで3指標そろって下落。これを受けて日経平均も前場は一時▲115円の2万1,348円まで下げました。後場になると下げ渋る動きとなり、一時▲13円の2万1,451円まで値を戻しましたが、▲38円の2万1,425円と5日ぶりの小反落となりました。出来高は今期初の10億株割れとなり、売買代金も2兆円を割って1兆8,245億円でした。
22日(金)の米国市場は、米中通商協議の進展期待を背景に投資家心理の改善が続き、FRB(米連邦準備制度理事会)が「昨年以来、今後、数年間の金利の方向性が低下した」と発表。利上げ停止が長期化する可能性が予想され、NYダウは一時+202ドルの2万6,052ドルまで上昇して、+181ドルの2万6,031ドルで引けました。シカゴの日経先物は+25円の2万1,425円となりました。
今週の予想
今週は、3月2日の関税実施を1カ月の猶予延長となったことで、高値圏でのもみ合い継続
今週は、3月1日に迫った追加関税の猶予期限が最大のポイント。
米中通商協議が上手くいかなければ、日米の株価は失望売りとなっていったん大きな下げとなります。パウエルFRB議長の議会証言が26日(上院)、27日(下院)で予定されており、金利引き上げの停止の長期化を確認できれば、株式相場のサポート要因となります。テクニカル的には、18日(月)には2万1,281円で「ろく買」という買い法則が出て、21日に一時2万1,553円まで上昇。また、25日移動平均線、一目均衡表の雲上限(2万823円)を抜けており、各種チャートが強気のサインを出してきています。
2月26日(月)は、先週末に対中貿易協議の進展から米国株式が上昇していたことで、日経平均は買い先行から。日本時間25日の朝にトランプ大統領が3月1日までの関税の引き上げ猶予を、さらに延長することを表明。そのため、最終合意への期待感が高まり、前場の後半に一時+164円の2万1,590円まで上昇しました。その後は伸び悩むものの下値は限定的で大引けにかけて底堅く推移し、+102円の2万1,528円と2万1,500円台を回復しました。