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ソニー(6758)

 

1.2019年3月期3Qは、10%減収、8%営業増益だが、実質営業減益

 ソニーの2019年3月期3Q(2018年10-12月期)は、売上高2兆4,018億円(前年比10.1%減)、営業利益3,770億円(同7.5%増)となりました。

 今3Qは前年比で減収となりましたが、これは金融事業でソニー生命の運用損益が悪化したこと、モバイル・コミュニケーション事業でスマートフォンの販売台数が大幅に減少したこと、半導体事業でスマホ向けイメージセンサーが減少したこと、ホームエンタテインメント&サウンド事業でテレビの販売台数が減少したことによります。

 一方、営業利益は前年比7.5%増となりました。セグメント別に見ると、金融、半導体、ゲーム&ネットワークサービス、モバイル・コミュニケーションと営業減益ないし赤字となったセグメントが多いことが目立ちますが、音楽部門において音楽出版事業(著作権の管理等)を行うEMIの連結子会社化に伴い持分再評価益1,169億円が営業利益に計上されたため、全社では増益になりました。

 この一時利益を除くと営業利益は2,601億円(前年比25.9%減)となります。

表1 ソニーの業績

株価 5,340円(2019/2/21)
発行済み株数 1,269,540千株
時価総額 6,779,344百万円(2019/2/21)
単位:百万円、円
出所:会社資料より楽天証券作成
注1:当期純利益は当社株主に帰属する当期純利益
注2:発行済み株数は自己株式を除いたもの

表2 ソニーのセグメント別営業利益(四半期ベース)

単位:百万円
出所:会社資料より楽天証券作成
注:2017年3月期1Qよりデバイス部門が半導体とコンポーネントに分離された。また、電池事業売却に伴い2018年3月期よりコンポーネントがその他に吸収された

表3 ソニーのセグメント別営業利益(通期ベース)

単位:百万円
出所:会社資料より楽天証券作成
注:2019年3月期以降の会社予想と楽天証券予想は、「その他」と「全社及びセグメント間取引消去」を合算して表示している