どの道においても成果を出すには、まずは上手な人、先を行く人をマネてみることが最も近道。それは株式投資の世界でも同じことです。そこで今回は、株式投資の上手な人を上手にマネるためのコツをお伝えします。

上達しない個人投資家の共通項とは?

 筆者はこれまで、数多くの個人投資家と接する機会がありました。その中には、「この人は上達するまで時間がかかりそうだな」と感じるタイプの個人投資家たちがいました。その人たちに共通する特徴は、株式投資を自己流で行っていることでした。

 株式投資には、唯一絶対の正解があるわけではないのですが、「このようにやると成果を出しやすい」というやり方があります。でも、独学で身に付けることはとても難しいこと。学校ではもちろん教えてもらえませんし、社会人になっても教えてくれる場所はほとんどありません。

 自己流で株式投資を始めて、最終的に成功することはもちろん可能ですが、そこにたどり着くまでには、「トライ&エラー」の繰り返しでかなりの時間が必要です。自分なりの納得できる形を求めて、下手をすれば、10年、20年と成果が出せないまま時間だけが過ぎてしまうこともあります。

 株式投資に限らず、ビジネスの世界においても、一から成功を築き上げることは非常に困難で、時間もかかります。しかし、株式投資を始めてから、成功するまでの期間は短いほうがいいに決まっています。そのためにはどうすればよいでしょうか。

まずは「守・破・離」の精神で

 実はビジネスで成功している人や、株式投資で成果を出している人は、最初は「うまくいっている人」のマネをすることから始めて、それなりの成果を出しています。

 「守・破・離」という言葉をご存じでしょうか。

 何事においても成功するためには、まずは「守」。上手な人と同じことをすることを「守る」ことが第一歩です。ここで自己流のアレンジをしてしまうと、大抵の場合はうまくいきません。

 うまくいっている人のマネが完全にできたなら、そこで初めて「破」の段階に入ります。つまりマネした人の手法を「破る」、言い換えれば少しアレンジをして、自分なりの投資手法をつくりあげていきます。

 そして最後は「離」。つまりうまくいっている人から離れ、完全に自分の投資手法として確立させていくのです。

 筆者自身もはじめは、自己流で株式投資をしていました。やはりそのときは、なかなか成果を出せませんでした。しかし、インターネットで自身の投資手法を公開していた上手な個人投資家をお手本にしたところ、いつの間にか成果の出る投資手法を身に付けることができていたのです。