先週の結果
先週は、米国株高にサポートされ、週末は2万666円となって25日移動平均線回復
米国では好決算が続き、さらに米中通商協議が順調に進展しているとの期待から、貿易摩擦の激化懸念が後退。週末には、FRB(米連邦準備制度理事会)高官による追加利上げは柔軟に対応するとの発言で、利上げは一時停止の見方が強まり、株高、ドル高となり、主要3指標そろって4日続伸しました。この日の米国株に連動し、日経平均株価も週半ばまでは2万600円以内のもみ合いとなっていましたが、週末の18日(金)は、+263円の2万666円と1カ月ぶりの高値水準となり、25日移動平均線を上回って引けました。
3連休明けの15日(火):前日の米国市場が中国景気減速懸念を嫌気し、続落で終わっていたため、前場は▲94円の2万264円で寄り付き、一時▲155円の2万204円まで下げました。売り一巡後は円安基調を受けて上げへ転換。時間外での米株価先物や上海株式の反発で+184円の2万544円の前引けとなり、後場も堅調さを維持し、+195円の2万555円で引けました。
16日(水):米国株高を受けて買い先行で始まるものの、すぐに売りへ一転。一時▲231円の2万323円まで下げ、終値は▲112円の2万442円と3日ぶりの反落でした。
17日(木):前日の米国市場は3指標とも続伸となったことで、+101円の2万544円を反発して始まりましたが、戻り売りに押され▲100円の2万342円まで下げ、その後はプラスに転じる場面があるものの上値重く、終値は▲40円の2万402円と続落しました。
18日(金):前日の米国市場で、米中貿易摩擦の緩和を受け、3指標そろって3日続伸となったことで、日経平均も大きく連動。+70円の2万472円で寄り付き後、一段高となり一時+279円の2万682円まで上昇し、終値は+263円の2万666円と2万600円を突破しました。昨年12月19日(終値2万987円)以来、ほぼ1カ月ぶりの高値水準です。25日移動平均線を上回って引けましたが、25日移動平均線がしっかりした下値ラインになるためには、現在、下向きですので上向きに転じる必要があります。
今週の予想
米国株式が一服すれば、2万~2万1,000円の中での日柄調整へ
先週は、米国株式の大幅上昇にサポートされ、日経平均も底堅い動きから上昇し、25日移動平均線を奪回し、米国株式を追いかける形となっています。ただし、NYダウを見ると、目先の戻りのフシである2万5,000ドル水準に接近しており、いったん一服してもよいところにきています。
為替が1ドル=110円台を突破してくるような動きとなれば、日本株独自の上昇も考えられますが、FRB高官から追加利上げ一時停止を示唆する発言も出ており、円安には限界があります。相場環境は米中貿易摩擦も根本的に解決に向かうものではなく、中国の景気減速懸念や英国のEU(欧州連合)離脱問題もあり、すっきりした形の上昇はなりにくいところです。
日経平均は、まずは2万1,000円のフシを試す場面といえます。チャートを見ても1月9日に2万427円で短期の買い転換が出ており、さらに1月15日に2万555円で追加の買い法則が表れています。米国株式と為替が堅調なら2万1,000円を試す動きとなります。そうでなければ当面は2万~2万1,000円の中での日柄調整が続くことになりそうです。
21日(月):先週末の米国株式の3指標の4日続伸を受けて、シカゴの日経先物が+295円の2万925円となり、寄り付きは+182円の2万848円でした。+226円の2万892円まで上昇するものの、買い一巡後は伸び悩み、後場には2万678円まで上げ幅を縮小しました。その後も上値重く、+53円の2万719円で引けました。中国の主要経済指標の発表は予想通りで、反応は限定的であり、時間外の米株式先物の下落が日経平均の上値を重くしました。日経平均自体は、戻り基調にあるものの、商いがふくらまないと戻り売りに押され、2万1,000円突破は難しいといえます。