直近3カ月の楽天証券分類平均リターンランキング

 続いて、投資対象市場や投資地域をさらに細かく分けて見てみましょう。

 楽天証券分類、全250分類のなかから、値動きの傾向を把握しやすい分類を厳選し、上位・下位5分類の騰落率をまとめた結果がこちらです。

注:2018年12月末時点

 

 過去3カ月間の騰落率で大きく上昇した分類は、

トルコ債券-為替ヘッジ無し」、
ブラジル・中南米株式-為替ヘッジ無し」、
ブラジル債券-為替ヘッジ無し」、
金関連‐為替ヘッジ有り」、
インドネシア株式‐為替ヘッジ無し」、

 の5分類でした。

 目立った銘柄としては、

トルコ債券オープン(毎月決算型)為替ヘッジなし」が+27.89%、
LM・ブラジル高配当株ファンド(毎月分配型)」が+18.21%、
ブラデスコ ブラジル債券ファンド(成長重視型)」が+8.39%の上昇でした。

 

 一方、大きく下落した分類は、

原油関連-為替ヘッジ無し」、
国内株式」、
MLP-為替ヘッジ無し」、
欧州株式-為替ヘッジ無し」、
米国株式‐為替ヘッジ無し」、
の5分類でした。

 目立った銘柄としては、

UBS原油先物ファンド」が▲34.60%、
ソフトバンク&SBIグループ株式ファンド」が▲32.05%、
インデックスファンドMLP(1年決算型)」が▲20.67%の下落でした。

 直近3カ月では、これまで堅調に回復していた株式ファンドが大きく下落する一方で、新興国の資産は相対的に底堅く推移しました。上昇が目立ったトルコリラやブラジルレアル建ての資産については、トルコリラの上昇が一服する一方で、ブラジルレアルは継続して堅調に推移しています。

 世界経済の減速懸念などから原油価格が急落したことを受け、原油関連やMLPが大きく下落。国内株式も株式ファンドのなかで相対的な落ち込みが大きくなっていますが、2019年に入ってからはいずれの資産クラスも回復の動きを見せています。

 2018年に引き続き、当面は米中貿易摩擦の問題や、世界経済の景気減速懸念が市場の焦点となり、値動きの大きい展開が予想されます。