余裕資金の適正額を把握するカギは?

 仮に、あなたが家具屋にふらっと立ち寄って、とても素敵なテーブルに一目ぼれして、「わあ、これ欲しいなあ」と思って値段を見たところ、高額ですが頑張れば手が届く範囲だったとします。

 部屋のサイズに合うかどうか確認するためにいったん家に帰って採寸したところ、うまく収まりそうだったので、再びお店に行って買いました。購入後も使い心地よく最高です。

 家具の話ならここでハッピーエンドですが、投資の場合は異なります。
何が違うのかというと、投資の場合、「部屋のサイズ」が急に狭くなる場合があるということです。

 今現在は余裕があって大丈夫だと思って行った投資でも、将来の家計の変化によっては身の丈に合っていない投資に変わる可能性があります。会社の業績が落ちて給料が下がった、家族が急な病気にかかってしまった、子どもが想定以上に学費の高い学校を志望した・・・などなど、収入と支出の形が想定と変わることは間々あることです。

 だからこそ投資においては、現在の部屋の採寸だけ行ってもダメで、将来に渡って変化するリスクを想定した未来シミュレーション型の採寸をする必要があります。

 そこで行うべきは、人生の計画表を描くライフプランニングです。

 

投資をはじめる前に、綿密なライフプランニングを!

 ライフプランニングを行うタイミングですが、本腰を入れた投資を始める前には必ず行うことをお勧めします。くれぐれも簡単な現状確認だけでの投資金額の判断はしないようにしましょう。

 可能であれば専門家に依頼してもいいでしょう。もちろん自分で調べてシミュレーションを作成しても構いません。「将来、自分の人生にはどのぐらいお金が必要なのか」「起こり得る金銭的リスクはどんなことがあるのか」について、きちんと向き合い整理しておきましょう。

 綿密なライフプランニングがあれば、自身の余裕資金の適正額を把握することができて、自信をもった投資との付き合いが可能となります。