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2万3,000円に跳ね返される日経平均。貿易戦争、雇用統計で新興国も揺れる
出島 昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。 「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析、また今後の見通しなど幅広い情報提供をおこなってまいりま…

2万3,000円に跳ね返される日経平均。貿易戦争、雇用統計で新興国も揺れる

2018/9/4
・先週は、米国株高、円安を受け、一時2万3,000円回復も、終値では回復できず
・今週は、先週2万3,000円で跳ね返されたことでスピード調整の可能性も
・(指標)NYダウ
・(指標)ドル/円
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先週は、米国株高、円安を受け、一時2万3,000円回復も、終値では回復できず

 先週の日経平均株価は、想定していたように2万3,000円が強力な節目になりました。
日経平均は、円安基調を受けて、ハイテク株中心に上昇。これは、薄商いの中で日経平均との連動性が高い銘柄が買われての上昇です。外国人投資家による先物の買い戻しに起因する上昇であったと思われ、積極的に買い上がる状況ではありませんでした。全体の相場の動きを示すTOPIX(東証株価指数)が上昇できないのが、そのことを物語っています。

 27日(月)は、前週末の米国株高の流れを引き継ぎ、為替相場の落ち着きや時間外での米株式の先物高が支えとなり、+91円の2万2,693円で寄り付きました。その後、一時+236円まで上昇し、終値は+197円の2万2,799円と5日続伸となりました。

 28日(火)は、前日の米国市場が3指標そろって上昇となり、ナスダックが初の8,000P台へ。日経平均は、+168円の2万2,967円で寄り付いた後、一時+207円の2万3,006円まで上昇。しかし、その後は利益確定売りに押され+13円の2万2,813円と小幅の6日続伸で引けました。

 29日(水)は、前日の米国株高と先物買いで上げ幅を拡大。一時+154円の2万2,968円まで上昇するも、前日と同じように利益確定売りに押されました。結果、上げ幅を縮小して+34円の2万2,848円と小幅の7日続伸でした。

 30日(木)は、前日の米国が3指標続伸し、ナスダック、S&P、ラッセル2000が史上最高値を更新。為替も1ドル=111円台後半まで円安進行したことを受け、買い先行で始まりました。+171円の2万3,020円と2万3,000円台乗せで始まり、終値は+21円の2万2,869円と小幅の8日続伸となりました。

 28日(火)の2万3,006円に続いて、この日も2万3,032円と2万3,000円台に乗せるものの、すぐに2万3,000円を割り込み。2万3,000円が強力な節目であることを感じさせました。
31日(金)は、前日の米国市場で米中貿易摩擦懸念が再び高まった(トランプ米大統領が2,000億ドル規模の3回目の対中追加関税を翌週にも発動するとの報道)ことで、3指標そろって5日ぶりに反落。日経平均は一時▲191円の2万2,678円まで下落しました。

 しかし、売り一巡後は、円高一服や中国の経済指標を好感し、下げ幅を縮小して▲4円の2万2,865円と9日ぶりの小反落で引けました。米国市場は、3連休を控え米国とカナダのNAFTA(北米自由貿易協定)の合意ができなかったことや、前日の中国に対するトランプ政権の追加の貿易課税もあり、NYダウは一時▲107ドルの2万5,879ドルまで下げました。しかし、カナダとの交渉は継続されるということで下げ幅を縮小し、▲22ドルの2万5,964ドルで引けました。

 

今週は、先週2万3,000円で跳ね返されたことでスピード調整の可能性も

 今週の日経平均は、米中貿易摩擦や新興国通貨の動向、米金融政策の方向性を見極めながらの動きとなりそうです。米中貿易摩擦は、トランプ大統領が今週にも中国からの輸入品2,000億ドル相当に、第3弾の制裁関税を発動する意向だと報じられており、貿易摩擦の長期化が懸念されています。また、新興国通貨安も長期化し、トルコリラ、アルゼンチンペソは1カ月で30%下落。一方で米金融政策は、今月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で追加利上げの観測が高まっています。週末の8月雇用統計が良ければその確度が高まり、米国経済の堅調さを示すものとして株式市場が上昇し、ドルも買われる方向となるでしょう。

 強弱感が対立しているものの、日経平均は、テクニカル的には、先週も2万3,000円の節目で跳ね返されており、短期的な調整の可能性もあります。その場合は、下値も限定的ですから2万2,300~2万3,000円(もしくは2万2,500~2万3,000円)のボックス圏の中で、下値を試す動きということになりそうです。

 9月3日は、先週末に米国とカナダとのNAFTAの再交渉が合意できなかったことで、NYダウが下落。日経平均は▲45円の2万2,819円で寄り付き、後場になると上海株式の下落もあって、先物主導で下げ幅を拡大しました。一時▲180円の2万2,684円まで下げ、終値は▲157円の2万2,707円と続落。中国やカナダとの通商問題への警戒感に加え、今週は週末に8月雇用統計などのイベントを控え様子見が続くことになりそうです。

 

(指標)NYダウ

 今週の予測は、9月3日(月)が祝日で休場ですので、連休明けはまず、NAFTAの再交渉で、次はカナダとの交渉が注目となります。すでに米中貿易でトランプ政権が2,000億ドル規模の関税引き上げを今週にも実施(3回目)する意向を示していることから注意が必要です。これまでの2回の追加関税の実施は、目先悪材料出尽くしとなって、株価の上昇となりましたが、今回は企業業績の悪影響も懸念され要注意です。今週は高値圏で上値の重い展開となりそうです。

 

 

(指標)ドル/円

 今週は、9月25~26日のFOMCでの追加利上げをにらんで、ドルは底堅い展開が想定されます。 8月31日に合意できなかったNAFTAの再交渉も5日に再開されます。合意への期待は維持されており、7日に発表される8月雇用統計も想定通りであれば、9月と12月の追加利上げ期待が高まるので、ドルは底堅い動きとなりそうです。ただし、米中貿易摩擦懸念がドルの上値を抑えることになります。

 

 

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