先週は、米国株高、円安基調を受け、2万2,000~2万2,500円のレンジを上放れ

先週の日経平均株価

 米中貿易摩擦の落ち着きと、米国株式の堅調な動き、そして円の弱含みを受けて、上昇しました。24日(金)には9月の利上げ期待から為替が1ドル=111円台前半までの円安進行となり、+190円の2万2,601円とレンジを大きく上回りました。

 トルコリラショックの時には、日経平均株価は200日移動平均線、75日移動平均線、25日移動平均線を一気に割り込みましたが、24日に回復してきました。ただし、売買代金は6日連続で相場の好調さを示す基準の2兆円を下回っているため、このままでは戻りには限界があることになります。

 前週末の米国株式は堅調だったものの、8月20日(月)は、トルコ情勢の先行き不透明感から、円高・ドル安が重しとなり、一時▲119円の2万2,150円まで下げ、終値は▲71円の2万2,199円の反落となりました。

 21日(火)は、前日の米国株式が3指標そろって上昇するものの、トランプ大統領がFRB(米連邦準備制度理事会)の利上げ継続を批判したことで、一時1ドル=109円台へと円高が進み、一時▲146円に。しかし、後場になると上海株式の上昇を受けて、先物主導の買いが入り+20円の2万2,219円と小反発しました。

 22日(水)は、前日の米国市場で米中通商協議の進展期待を背景に3指標そろって4日続伸。為替も110円台前半の円の弱含みとなったことで、一時+170円の2万2,390円まで上昇。終値は+142円の2万2,362円と続伸しました。

 23日(木)は、為替が110円台後半の円安となり、上海株式も上昇したことで+48円の2万2,410円と3日続伸するも、目先の上値抵抗ラインである2万2,400円水準でいったん止まりました。

 週末の24日(金)は、前日の米国市場で9月の利上げを織り込むドル買いが進行し、1ドル=111円台前半までのドル買い・円売りとなったことで、日経平均は円安を支えに+73円の2万2,484円で寄り付き、上海株式の上昇も支えに。終値は+190円の2万2,601円とほぼ高値引けの4日続伸となりました。

 24日(金)の米国市場は、パウエルFRB議長のジャクソンホール講演で「インフレ高進リスクはほとんど見られない」との認識を示したことで、前日は111.49円まで買われていましたが、利上げ局面の終盤をにおわす発言として若干ドルが売られ111.23円で引けました。
株価は米中貿易摩擦の影響を受けにくい銘柄に買いが集まり、3指標そろって上昇。NYダウは+133ドルの2万5,790ドルと最高値に接近し、ナスダックは+67Pの7,945Pと約1カ月ぶり、S&Pは+17Pの2,874Pと約7カ月ぶりに史上最高値を更新しました。