メンタリストDaiGoインタビュー(全3回):前編 ・中編・後編
メンタリストDaiGoインタビュー「投資の心理学」
人の心を読み取る「メンタリスト」としてテレビやニコニコ動画などのインタネットで活躍するDaiGo(ダイゴ)さん。若手起業家やビジネスパーソン向けに時間術など、専門の心理学分野からビジネススキルを高めるためのセミナーも行っているDaiGoさんですが、トウシルではお金との合理的な付き合い方や、投資への向き合い方をインタビュー。
全3回インタビュー後編は、心理学、行動経済学をはじめ科学的に明らかになった、お金の貯める人になるセオリーをお聞きしました。
お金を上手に使える子供に育てるには、算数教育と…?
問題を出しましょう。もしあなたに幼い子供がいて、無駄遣いをしない、きちんと貯金のできる子に育ってほしいと思ったらどうしますか。恐らくほとんどの人は普段からお金の大切さを説く、などと答えるでしょう。
こんな調査があります。算数の得意な子供ほど、将来お金と上手に付き合うようになるというものです。たしかにお金を使うときには計算が必要ですから、数学的素養が高いほど金銭感覚は身につくのかもしれません。将来、お金でつまずいてほしくないと思うなら、小さいころから数字に触れる機会を多くするといいでしょう。
でも、それよりも効果的な方法があるのです。こちらは中々ユニークなのですが、ある研究者が全米1,500世帯を対象に行った調査で分かった事実があります。
温かい家庭で育った子供ほど貯金や寄付に対して前向きで、計画的にお金を使おうとする。そして、実際に貯金額も大きいという結果が出たのです。つまり、家庭こそが子供の金銭感覚を養う土台になっていると言うことです。家庭円満が金銭感覚にまで影響があるとは驚きですよね。
大人のためのお金の貯め方
子供には数学的素養を養うことが必要とお話ししましたが、実はこれに近いことが大人にも言えます。お金が貯まるか貯まらないかは、お金に対するセンス、どれだけお金に対して鋭い感性を持っているかが、大きく関係してきます。
例えば僕は、自分の1時間当たりの価値、つまり1時間働いたらどれだけ対価を得られるか、おおむね理解しています。時間こそがお金を生むとわかっているからです。
でも、会社勤めなどの人は、意識したこともないでしょう。お金が減ると気にする人でも、時間が減ることには無頓着です。
しかし中には、毎月これくらい収益を上げている、だからこれくらい給与を自分はもらうべきだ、などと計算している人もいるでしょう。そういう人は、お金を稼ぐのも貯めるのも上手で、当然、お金で損をすることも少ないはずです。
心理学的な面からお金の貯め方をアドバイスするとすれば、貯金の目的と目標額を家族や友人、会社の人などに公言するのもいいでしょう。実はこれは実験で証明されています。
チリの経済学者であるフェリベ・キャストという人が、被験者を二つのグループに分け、貯金の目的と金額を公表した場合と、秘密にした場合ではどちらが多く貯金できるか調査しました。結果、公表したグループのほうが平均65%も貯金が多かった。つまり「お金を貯めるには公言すべし」なのですが、中々これができる日本人は少ないかもしれませんね。
「メンタリストDaiGoインタビュー」