IMMポジション推移(12/19 ~ 01/09)

 

円:ネットショート、4週連続で増加中

 CFTC(全米先物取引委員会、Commodity Futures Trading Commission)発表による1月9日現在の建玉報告によると、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)通貨先物市場における投機筋の円のネット枚数(円の買い建玉と売り建玉の差)は12万5,536枚のショートで、円の売り持ちが多い状況が59週続いています。ドル換算では、約141億ドル相当のドルの買い持ち(円の売り持ち)で、円ショート金額は前週比3.1%(約4億ドル相当)増えました。

 売買別の増減率は、買い建玉(円ロング)が前週比マイナス5.6%、売り建玉(円ショート)は前週比プラス1.0%。円買い建玉の縮小が目立っています。

IMM円  2016.01 ~ 2018.01

 

ユーロ:ネットロング増加、売りポジションの処分急ぐ

  • ユーロのポジションは、買い残高が多い状況が36週続いています。
  • 買い建玉から売り建玉を引いたネット枚数はプラス14万4,691枚で、前週比13.2%増加。
  • ロング枚数10万枚を超えて増加中で、過去最高水準まで積み上がっています。
  • ユーロ金額に引き直すと、約180億ユーロ(=約220億米ドル)のユーロ買い持ち。
  • 建玉別の増減率は、買い建玉が前週比プラス2.2%、売り建玉はマイナス10.6%。
  • 買い建玉も増えましたが、それ以上に売り建玉の縮小が顕著です。

IMMユーロ  2016.01 ~ 2018.01

 

豪ドル:再びネットロングに

  • 豪ドルのネットショートはわずか2週で終了、ポジションは再びロングに転換。
  • 買い建玉から売り建玉を引いたネット枚数はプラス5,458枚。
  • 豪ドル金額に引き直すと、約5億豪ドル(=約4億米ドル)の豪ドル買い持ち。
  • ポジションとしてはまだまだ小さく、ほぼゼロといって良い状態で、豪ドル買いの強い支援材料がなければ、ショートに再転換する可能性も十分にあります。
  • 建玉別の増減率は、買い建玉が前週比プラス15.9%、売り建玉は前週比マイナス28.1%。買い建玉が増え、売り建玉が減りました。

IMM豪ドル  2016.01 ~ 2018.01

ポンド:ネットロング増加中。売り建玉が減る

  •  ポンドのネットポジションは、買い残高が多い状況が7週続いています。
  • 買い建玉から売り建玉を引いたネット枚数はプラス2万5,492枚で、前週比57.0%増加。
  • ポンド金額に引き直すと、約15億ポンド(=約21億米ドル)のポンド買い持ち。
  • 建玉別の増減率は、買い建玉が前週比マイナス9.2%、売り建玉は前週比マイナス23.0%。
  • 売り買い両方減りましたが、売り建玉の処分が大きく目立っています。
  • ブレグジット交渉が第2フェーズへ進むことが決まり、ポンド買いが活発になっています。ここからしばらくは買い枚数が増加していくかもしれません。

IMMポンド  2016.01 ~ 2018.01