IMMポジション推移(11/28 ~ 12/19)

 

 

円:ネットショートは、高水準を維持

 CFTC(全米先物取引委員会、Commodity Futures Trading Commission)発表による12月19日現在の建玉報告によると、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)通貨先物市場における投機筋の円のネット枚数(円の買い建玉と売り建玉の差)は11万4,373枚のショートで、円の売り持ちが多い状況が56週続いています。ドル換算では、約126億ドル相当のドルの買い持ち(円の売り持ち)で、円ショート金額は前週比0.2%(約0.2億ドル)増えました。

 売買別の増減率は、買い建玉(円ロング)が前週比プラス16.1%、売り建玉(円ショート)も前週比プラス3.7%。金額では円売り建玉の増加分がわずかに上回りました。


IMM円  2015.12 ~ 2017.12

 

 

ユーロ:ネットロングが急減

  • ユーロのポジションは、買い残高が多い状況が33週続いています。
  • 買い建玉から売り建玉を引いたネット枚数はプラス8万6,224枚で、前週比24.3%縮小。
  • 枚数をユーロ金額に引き直すと、約107億ユーロ(=約127億米ドル)のユーロ買い持ち。
  • 建玉別の増減率は、買い建玉が前週比マイナス3.7%、売り建玉はプラス21.7%。
  • 前週は売り建玉買いの手仕舞いが目立ち、ネットでは過去最高水準の10万枚までロングが積み上がりましたが、今回は利食いも含めて新規の売りが増えました。

IMMユーロ  2015.12 ~ 2017.12

 

 

豪ドル:ネットショートに転換

  • 豪ドルのネットポジションは、27週ぶりにネットショートに転換。
  • 買い建玉から売り建玉を引いたネット枚数はマイナス1万2,660枚。
  • 豪ドル金額に引き直すと、約12億豪ドル(=約9億米ドル)の豪ドル売り持ち。
  • 建玉別の増減率は、買い建玉が前週比マイナス59.3%、売り建玉は前週比マイナス3.8%。買い建玉の処分が一気に進みました。

IMM豪ドル  2015.12 ~ 2017.12

 

 

ポンド:ネットロングは4週連続増加。売り残高減る

  • ポンドのネットポジションは、買い残高が多い状況が4週続いています。
  • 買い建玉から売り建玉を引いたネット枚数はプラス2万388枚で、前週比79.0%増加。
  • ポンド金額に引き直すと、約12億ポンド(=約17億米ドル)のポンド買い持ち。
  • 建玉別の増減率は、買い建玉が前週比マイナス6.7%、売り建玉は前週比マイナス20.4%。
  • 売り建玉の手仕舞いが急ピッチで進んでいます。
  • ブレグジット交渉が第2フェーズへ進むことが決まり、ポンド買いが活発になっています。IMMのポジションは、ロングとショートを行ったり来たりしていましたが、ここからしばらくは買い枚数が増加していくかもしれません。

IMMポンド  2015.12 ~ 2017.12

※2018年1月4日と1月5日のデイリー為替情報はお休みです。