IMMポジション推移(11/21 ~ 12/12)
 

 


円:円のネットショートは、動きなし

 CFTC(全米先物取引委員会、Commodity Futures Trading Commission)発表による12月12日現在の建玉報告によると、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)通貨先物市場において、投機筋の円のネット枚数(円の買い建玉と売り建玉の差)は11万4,123枚のショート。円の売り持ちが多い状況が55週続いています。ドル換算にすると、約126億ドル相当のドルの買い持ち(円売り持ち)で、円ショート金額は前週比0.1%(約0.1億ドル)減りました。

 売買別では、買い建玉(円ロング)が前週比マイナス8.7%、売り建玉(円ショート)も前週比マイナス2.1%。枚数換算では円売り建玉の減りがわずかに大きく、ネットでは円ショートが減る結果になりました。

IMM円  2015.12 ~ 2017.12

 

ユーロ:ユーロのネットロングは、10万枚の大台に乗る

  • ユーロのポジションは、32週連続で買い残高が多い状況。
  • 買い建玉から売り建玉を引いたネット枚数はプラス11万3,889枚で、前週比22.3%増加。
  • ロングの枚数は、過去最高水準。
  • ユーロ金額に引き直すと、約142億ユーロ(=約167億米ドル)のユーロ買い持ち。
  • 建玉別では、買い建玉が前週比プラス0.3%、売り建玉はマイナス17.9%。
  • ネットのロングが増えたのは、買い建玉の増加よりも売り建玉の縮小が理由。

IMMユーロ  2015.12 ~ 2017.12

豪ドル:豪ドルのネットロングは横ばい

  • 豪ドルのポジションは、26週連続で買い残高が多い状況。
  • 買い建玉から売り建玉を引いたネット枚数はプラス4万720枚で、前週比1.0%増加。
  • 豪ドル金額に引き直すと、約40億豪ドル(=約31億米ドル)の豪ドル買い持ち。
  • 建玉別では、買い建玉が前週比プラス11.7%、売り建玉も前週比プラス21.6%。枚数換算ではやや買い建玉が勝りました。

IMM豪ドル  2015.12 ~ 2017.12

 

ポンド:ネットロングは3週連続増加。売り残高が減る


●   ポンドのネットポジションは、3週連続で買い残高が多い状況。
●    買い建玉から売り建玉を引いたネット枚数はプラス1万1,388枚で、前週比77.8%増加。
●    ポンド金額に引き直すと、約7億ポンド(=約9億米ドル)のポンド買い持ち。

●    建玉別では、買い建玉が前週比マイナス7.5%、売り建玉も前週比マイナス14.0%。
●    売り建玉の縮小が目立ちました。
●    ブレグジット交渉が第2フェーズへ進むことが決まり、ポンド買いが活発になっています。IMMのポジションは、ロングとショートを行ったり来たりしていましたが、ここからしばらくは買い枚数が増加していくかもしれません。

IMMポンド  2015.12 ~ 2017.12

 

【お知らせ】デイリー為替情報は、12月21日より、12月28日まで休載します。