10年以内に大学進学期が来る場合の注意点

目標と積立金額が決まれば、いよいよ金融商品の選択に入ります。その際、お子様があと何年で大学進学年齢になるかによって、金融商品の選択肢が決まってきます。

お子様が既に8歳以上で、準備期間が10年未満という場合は、リスク性金融商品は慎重に検討ください。教育費は使う時期をずらせない支出なので、もし換金希望時期の運用環境が悪くても、さらに何年も運用環境の回復を待つことが難しいためです。また、10年未満で満期がきて確実にお金が増える保険商品は非常に少ないため、定期預金・財形・個人向け国債など、受け取り確定型の商品で検討することになります。

投資信託を活用する場合

10年以上の期間がある場合は、学資保険など保険型商品の活用と共に、投資信託を学資積み立てに取り入れることを検討してもよいですね。ただし、リスクを取りすぎない工夫が必要です。

例えば、毎月1万円を教育費として積立運用していくのであれば、以下のような選択が考えられます。

  • 5,000円は元本保証系の積立商品にし、5,000円を株式型投資信託で積立投資(価格変動リスクのある運用を50%にする)
  • 1万円をバランスファンドで積立投資(分散投資効果で価格変動リスクが抑えられた投信を選ぶ)
  • 1万円を外国債券型投資信託で積立投資(株式型よりは価格変動幅が一般に小さい。ただし、最近は利回りが低下しているので、10年以上保有しても為替リスク以上の金利収入が見込めない投資対象は避けたい)

ジュニアNISAの注意点

投資信託の積立投資をするなら、2016年からスタートしたジュニアNISAを活用することをお勧めします。お子様ごとに口座開設すれば、どのお子様の教育資金なのか明確になり、お金を色分けできます。またお子様が高校3年生の12月末までは非課税での引き出しができないので、大学進学資金以外の使途で引き出してしまうことを防げます。

ただし、注意点としては、高3の12月以前にまとまった教育費が必要になる場合、別の方法でも資金準備をしておく必要があります。最近はAO入試が増えています。AO合格で早く進路が決まることは、親子共にありがたいことですが、高3の10月や11月に入学金その他の支払いが発生することになります。AO入試にも対応できるよう、ジュニアNISA・学資保険などの引き出し可能時期をチェックして、積立をスタートして頂ければ幸いです。

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