- 必要保障額から考える繰り上げ返済のデメリット
では、AさんというよりAさんの奥様にとって重要な、「Aさんが万が一の時」を考えてみますと、次のことが分かります。
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繰り上げ返済直後、Aさんが亡くなった場合
⇒団信で住宅ローンは完済。奥様が相続する資金は100万円少ない。
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繰上げ返済せず、預金又は運用商品に資金を投入していた場合
⇒団信で住宅ローンは完済。奥様が相続する資金は100万円多い。
このように、万が一の備えまで含めて比較すると、預金のままでも、「元本の安全+保障の確保」という効果が見込めるので、選択肢としては検討の余地があります。また、資産運用を取り入れると、更にお得になる可能性があることが分かります。
- FPからのアドバイスまとめ
以上を踏まえて、ライフプラン上お勧めしたい、繰上げ返済&資産運用のバランスをまとめます。
- (1)安心優先なら、完済したい年(65歳等)まで返済期間を短縮するための繰り上げ返済を検討でよいでしょう。
- (2)「資金余力がある」「団信を減らしたくない」などで資産運用を選択されるなら、冒険し過ぎず、ローン金利+1~2%程度の期待リターンが目指せる、リスク控えめのポートフォリオならよいのでは。
- (3)最近、住宅ローン控除適用期間中の繰上げは、しない方が有利なケース多し。またNISA活用などの条件を満たせば、積極運用は更にお得になるかも。
個別に判断がつきかねる場合は、家計の窓口にご相談くだされば、ライフプランに基づくお勧めプランをご紹介します。
経済情勢が変われば、FPのアドバイスも変わります。繰り上げ返済よりお得な方法がないか、チェックした上で実行することをお勧めします。
次回掲載予定日は11月18日(水)です。