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 アジア株が堅調です。アジアの有力企業を対象にした「日経アジア300指数」*は、足元で最高値を更新しました。こうした中、日本経済新聞社は、投資信託などでの利用を想定した金融商品向けの新株価指数『日経アジア300インベスタブル指数』*を開発し、12月から公表する予定です。新指数の公表に伴う金融商品の組成によって、アジア株投資の選択肢が広がりそうです。*両指数は日本経済新聞社の著作物です。

 

【ポイント1】『日経アジア300インベスタブル指数』の公表

金融商品での利用を目指し、開発

■投資信託など金融商品で利用する株価指数は、銘柄選定などにおいて定量的なルールが求められます。このため、既存の「日経アジア300指数」とは別に、金融商品向けに『日経アジア300インベスタブル指数』が開発されました。
■日本経済新聞社によれば、新指数の構成銘柄の7割強は「日経アジア300指数」と同じ企業となり、時価総額ベースでは9割が重複しているとのことです。そのため、両指数の過去の動きはほぼ同じになる模様です。

 

【ポイント2】良好なパフォーマンス

 高成長のアジア経済を反映

 

■参考に「日経アジア300指数」の年初来騰落率をみると、約30%上昇と、日本や欧米の主要株価指数を上回っています。また、2005年12月から足元までは約180%の上昇となっており、長期のパフォーマンスでみても、「日経アジア300指数」は日本や欧米の市場を大きく上回っています。
■力強い上昇の背景には、アジア経済の高成長があります。アジア経済の発展で中間所得層が増加し、それに伴う消費の拡大を追い風に、企業が成長していることが挙げられます。また、ITセクターをはじめアジア企業の技術力が向上している点も見逃せません。

 

【今後の展開】アジアの有力企業に幅広く投資できる機会が増える

■パフォーマンスに優れ、成長を続けるアジアの有力企業を対象とした『日経アジア300インベスタブル指数』は国内外の投資家から注目されそうです。アジア経済が発展する中、拡大する消費を背景とした消費関連企業に加え、社会インフラや通信、不動産などの国造りを担う企業や技術力を高めるIT企業などを中心に、好調な企業業績に沿った上昇が期待されます。『日経アジア300インベスタブル指数』を運用目標とする金融商品を通じて、世界の株式市場において存在感を増すアジアの有力企業に幅広く投資できる機会が増えそうです。