円:円のネットショート、4週連続で増加

 CFTC(全米先物取引委員会、Commodity Futures Trading Commission)発表による11月14日現在の建玉報告によると、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)通貨先物市場において、投機筋の円のネット枚数(円の買い建玉と売り建玉の差)は13万5,999枚のショートで、円の売り持ちが多い状況です。ドル換算にすると、約151億ドル相当のドルの買い持ち(円売り持ち)になります。円のネットショート枚数は、前週比で6.4%(約9億ドル)増えました。

 売買別では、買い建玉(円ロング)が前週比約9.2%減少。一方売り建玉(円ショート)は前週比約1.7%増加。円ロングの枚数が減り、円ショートの枚数が増えました。11月のドル円は11月6日につけた114.73を頂点に、17日は一時111円まで下落、円高が進んでいます。来週はポジションに変化があるかも知れません。

IMM円  2015.11 ~ 2017.11

 


ユーロ:ユーロのネットロングは、やや減る

  • ユーロのネット枚数(ユーロの買い建玉と売り建玉の差)は8万4,586枚のロングで、ユーロの買い持ちが多い状況が続いています。
  • ユーロ換算にすると、約10億ユーロの買い持ち(=約124億米ドルの売り持ち)。
  • ネットロング枚数は、前週比1.0%縮小。
  • 売買別では、買い建玉が前週比10.3%増え、売り建玉も20.4%増えました。
  • 買い枚数も増えましたが、それ以上に売り枚数が増えて、ネットではロング枚数が減りました。全体としては大きな動きは見えませんでした。

IMMユーロ  2015.11 ~ 2017.11

 


豪ドル:豪ドルのネットロングは7週連続で縮小

  • 豪ドルのネット枚数(豪ドルの買い建玉と売り建玉の差)は4万4,032枚のロングで、豪ドルの買い持ちが多い状況が続いています。
  •  豪ドル換算にすると、約44億豪ドルの買い持ち(=約33億米ドルの売り持ち)。
  • ネットロング枚数は、前週比3.1%減。
  • ロング枚数の取り崩しは7週連続。
  • 売買別では、買い建玉が前週比2.6%減る一方、売り建玉も前週比2.0%減りました。
  • 17日に公表されたRBA(オーストラリア準備銀行)議事録が、「豪ドルの大幅な上昇は、成長を鈍らせる」と、「大幅」の表現を新たに付け加え、通貨高対する不満を強調。豪ドルの持ち高を減らすきっかけとなりました。

IMM豪ドル  2015.11 ~ 2017.11

 

ポンド:ポジションはほぼゼロ

  • ポンドのネット枚数(買い建玉と売り建玉の差)は、4,533枚のショート。ポンドの売り持ちが多いのですが、枚数は少なく、ほぼフラットな状態です。
  • ポンド換算にすると、約2.8億ポンドの売り持ち(=約3億米ドルの売り持ち)
  • ポンドのネットショート枚数は、前週比50.7%減。
  • 売買別では、買い建玉が前週比5.4%増えたのに対して、売り建玉は前週比3.2%減りました。

IMMポンド  2015.11 ~ 2017.11