ファンドアナリストが楽天証券ラインナップを分析!

現在、楽天証券ではグローバル医療関連株式を主な投資対象とするファンドを5本取扱っている。いずれのファンドも先進国株式ファンドのなかで相対的に良好なパフォーマンスをあげている。グローバル医療関連株式ファンドを選ぶときのポイントは、4つのサブセクターへの投資方針と決算回数だ。医療関連株式は、主に医薬品、バイオテクノロジー、医療機器、医療関連サービスのサブセクターで分類されるが、この4つのサブセクターへの投資方針は各ファンドに違いがあり、この違いがパフォーマンスの差に表れているようだ。医療関連株式の安定性に期待するのか、高い成長性に期待するのかなど、自分のニーズに合ったファンドを選んでほしい。もう一つの選定ポイントは決算回数だ。分配金が払い出される頻度が年1回、2回、4回、12回と違いがあることに加え、定期的に一定の分配金を払い出す傾向のファンドと、前期から基準価額が値上がった分を払い出す傾向のファンドがあるようだ。分配金の受け取り方も考えながら選んでみよう。

<楽天証券取扱いのグローバル医療関連株式ファンド>

ファンド名 運用会社 決算回数 直近6ヶ月
トータルリターン
直近1年
トータルリターン
直近5年
トータルリターン
(年率)
直近10年
トータルリターン
(年率)
グローバル・ヘルスケア&バイオ・オープンAコース(為替ヘッジあり) 国際 年1回 25.26% 45.86% 21.02% 7.80%
グローバル・ヘルスケア&バイオ・オープンBコース(為替ヘッジなし) 国際 年1回 30.01% 59.29% 22.85% 8.90%
グローバル・ヘルスケア&バイオ・ファンド 国際 年2回 29.18% 57.89% 22.69% 8.81%
JPMグローバル医療関連株式ファンド JPモルガン 年4回 35.07% - - -
ピクテ・バイオ医薬品ファンド(毎月決算型)為替ヘッジなしコース ピクテ 年12回 44.11% 96.20% 20.29% -

<出所>ISIDフェアネスのデータを基に楽天証券が作成(2014年2月末基準)

グローバル・ヘルスケア&バイオ・ファンド

  • 4つのサブセクターの投資比率は、個別の銘柄選択を積み上げた結果と思われるが、結果的には4つのサブセクターに分散投資している。銘柄選択にあたっては、その時々に最も注目されている業種に集中投資する傾向にあり、医療関連業界の変化を柔軟に捉えた銘柄選択が強みといえるだろう。直近では高い成長が期待できるバイオテクノロジー関連銘柄への投資比率が高い。
  • 決算回数は年2回。原則として、基準価額が10,000円を超えた部分を分配するという方針で、前期(2014年2月27日)は2,796円の分配金を払い出している。値上がり分の利益を確定したいという投資家に適しているだろう。

グローバル・ヘルスケア&バイオ・オープンAコース(為替ヘッジあり)

  • 「グローバル・ヘルスケア&バイオ・ファンド」と同じマザーファンドに投資しているため、組入れ銘柄やサブセクターの構成比も同じと考えてよい。Aコースは、為替ヘッジで為替リスクを抑制しているため、ファンドの値動きの大きさも抑えられている。医療関連株式市場の値動きのみを捉えたい、まとまった資金による投資のため値動きを抑えたいという投資家に適しているだろう。
  • 決算回数は年1回で、毎年100円の分配金を払い出す傾向にある。値上がり益をできるだけ内部留保して、複利運用で資産成長を目指す投資家に適しているだろう。

グローバル・ヘルスケア&バイオ・オープンBコース(為替ヘッジなし)

  • 「グローバル・ヘルスケア&バイオ・ファンド」と同じマザーファンドに投資している。マザーファンドの実質的な運用を行うのは、ウエリントン・マネージメント・カンパニー・エルエルピー。同社は、インデックス運用の雄、米バンガード社の医療関連株式ファンドも運用しており、世界最大規模の医療関連株式マネジャーといえよう。
  • 決算回数は年1回で、毎年100円の分配金を払い出す傾向にある。為替リスクがある分、Aコースよりも値動きが大きいため、積立投資などに適しているだろう。

ピクテ・バイオ医薬品ファンド(毎月決算型)為替ヘッジなしコース

  • 医療関連株式のなかでも高い成長が期待されるバイオ医薬品セクターに集中投資。銘柄数も40銘柄程度に絞り込んでいるため、他の医療関連株式ファンドと比べて値動きは大きい傾向にある。バイオ医薬品セクターが好調であったことから、直近1年間のトータルリターンは96.2%と医療関連株式ファンドのなかで最も高い実績をあげている。
  • 医療関連株式ファンドで唯一の毎月分配型ファンド。足元の好実績もあり、毎月130円の分配金を払い出している。

JPMグローバル医療関連株式ファンド

  • 4つのサブセクターの構成比については、医薬品50%、バイオテクノロジー30%、医療機器10%、医療関連サービス10%を目途に、銘柄選択を行っている。市場平均と比べればバイオテクノロジーの構成比が高いものの、他の医療関連株式ファンドと比べるとその比率は抑えられているといえよう。同ファンドは2013年7月に設定され、同ファンドの運用実績は短いものの、投資先ファンドである「JPモルガン・ファンズ-グローバル・ヘルスケア・ファンド」(外国投資証券)は2009年10月から実績があり、市場平均であるMSCIヘルスケア・インデックスを大幅に上回る実績を残している。
  • 決算回数は年4回。過去2期分の分配実績があるが、いずれも基準価額10,000円を上回った値上がり益の部分を払い出す傾向にある。小まめに値上がり益を確定させたい投資家に適しているだろう。