1月11日
コークス用炭部門に強気見通し、豪洪水被害が国内石炭相場に波及か

先週(1月4日-10日)は中国国内の一般炭(発電用炭)価格が横ばい推移し、国際石炭相場、原油相場は調整した。一方、原料炭(コークス用炭)、コークス、鋼材価格は前週を上回った。BOCIは中国本土の石炭セクターに対して強気の見方を維持し、中でも今年第1四半期に価格上昇が期待できる原料炭生産者を有力視。個別ではエン州煤業(01171)、中国中煤能源(01898)を石炭セクターのトップピックとしている。

キーポイント

大同南部郊外産の発電用炭坑口価格は1月10日時点で1トン当たり490元と、前週並みの水準を維持した。中国の主要石炭積み出し港・秦皇島における大同産、山西産の高品位炭価格もそれぞれ同840元、785元の水準で横ばい推移。秦皇島の在庫レベルは前週比0.7%減の698万トンとなった。

山西省の炭鉱では1月1日-3月31日に大規模な安全性検査が実施される運びとなり、BOCIは今年第1四半期の石炭供給量の上乗せ余地は限られるとみている。山西省の先週の石炭日産量は前週を13%下回る約200万トン。これで4週連続して縮小し、累積減少率は25%に達した。

一方、国際石炭相場および原油相場は先週調整した。NEWCインデックス(豪ニューキャッスル港出し石炭価格)は12月31日時点で前週比1.1%高の1トン当たり130米ドルに達したが、南アフリカ・リチャード湾および欧州の発電用炭相場はそれぞれ同1.3%、1.2%調整している。