1月5日
国内市場の値動きは横ばい、国際価格によるけん引を見込み、原料炭銘柄を有望視

中国の一般炭(発電用)の価格は前週比横ばいで推移。国際市場で石炭・原油価格が上昇した動きに反した。一方、原料炭(コークス用)価格は市場の思惑で多くの地域で値上がり。BOCIは石炭セクターのレーティングをオーバーウエイトに据え置き、特に1-3月期は上向きを維持するとみられる原料炭を扱う企業を有望視した。トップピックは原料炭、PCI炭に強い北京昊華能源(601101)、山西ロ安環保能源開発(601699)、山西西山煤電(000983)、河南神火煤電 (000933)。北京昊華能源、河南神火煤電、平頂山天安煤業(601666)については、冶金コークスを扱い、バリュエーションが比較的低い点を評価している。

キーポイント

  • 大同南部郊外産の一般炭坑口価格は1月3日時点で前週比横ばいの1トン当たり490元。石炭積み出し港・秦皇島の大同産および山西産の高品位炭価格もそれぞれ横ばいの同840元、785元だった。秦皇島の石炭在庫は前週比3.5%減の703万トン。NEWCインデックス(豪ニューキャッスル港出し石炭価格)は12月31日に3.0%高の1トン当たり129米ドル、ブレント原油先物は1.0%高の1バレル当たり94.8米ドルだった。石炭、原油の今後の値動きは、国際価格がそれぞれの国内市場価格を中長期的にけん引する見通し。
  • 原料炭の1月3日の国内市場価格は多くの地域で前週と変わらなかったものの、古交の精製原料炭坑口価格が3.4%高を記録するなど、2-4%上向いた地域も少数あった。主要都市の鋼材平均価格は12月31日時点で0.4%高。在庫は1.4%増と2週連続増加。
  • オーストラリアの大規模な洪水の影響で石炭の国際価格(豪州、欧州、南アフリカ)は高値を更新した。中国国内および海外の一部地域の悪天候で石炭の需要が増しており、石炭セクターの今後の上値を支える要因となるだろう。
  • 山西省は1月1日から3月31日まで主要炭坑の安全確認のため立ち入り検査を実施する。政府は炭坑の安全