11月30日 A株「中立」
物件価格、取引面積ともに上昇傾向を維持、1級都市がけん引

BOCIが調査対象としている中国の主要17都市の不動産取引面積が先週に続き2週連続で増加した。1級都市での物件価格上昇により不動産価格インデックスは最高記録を更新。12月には値引きによる価格低下と販売数増加が見込まれ、取引面積はこのまま上昇傾向を維持するとみられる。ただ、金利上昇懸念を踏まえてBOCIはA株不動産セクターに対して中立的な評価を継続している。

市場動向:17都市における11月22-28日の週の物件取引面積は、前週比3.3%増の353万2000平方メートル。福建省アモイ市および浙江省寧波が最大の伸びを示した。平均取引価格指数は深セン市および北京市のけん引で上向きを維持した。

政策動向:1)第12次5カ年計画(2011-15年)案で、上海における1億2500万平方メートルの新規住宅建設計画が盛り込まれると予想される。2)公営賃貸住宅ファンドが設立され、低価格住宅用の資金調達手段が拡大する見込み。3)重慶市政府が集合住宅の事前販売に対する規制を強化する計画の草案を作成。4)住宅・都市農村建設部および国土資源部が不動産投機抑制策の効果を調査。

企業動向:濱江集団(002244)が浙江省杭州の開発用地を18億500万元(1平方メートル当たり2万5735元)で落札した。

開発業者は12月に入ると年間目標を達成するため新規物件投入および値下げを含む積極的な販売活動は11月を上回ると予想される。不動産セクターの現在のバリュエーションは比較的安全な投資利益が期待できることを示している。住宅価格は11年4-6月期に顕著な調整がみられる可能性が高く、そうなれば政府の不動産過熱抑制策は緩和の方向に向かい、不動産セクター全体のバリュエーションも正常化する見通しだ。しかしながら、金利の上昇懸念が強まり、不動産価格が高止まりしている現段階において、追加政策の導入が差し迫っているとみられる。こうした状況を念頭にBOCIはA株不動産セクターに対し中立的な見方を維持。個別では引き続き全国規模の大手デベロッパーである万科企業(00002)を選好。同社が今年圧倒的な市場シェアを確保したのは偶然ではなく、来年も高級マンションの投入により競争力をさらに高めるとみられる。地方開発業者では、首開股フン(600376)、福星科技(000926)、濱江集団(002244)を有望視している。