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金属・鉱業セクターについて
広瀬 隆雄
わかりやすいグローバル投資レポート
グローバル投資に精通する広瀬隆雄氏に、新興国株式だけでなく、米国株、欧州株をはじめとする先進国株式など、海外全般の経済や投資ストラテジーをご紹介いただきます。

金属・鉱業セクターについて

2013/10/18
今日のまとめ 1.スマートフォンへの移行が大きなテーマ 2.アップルは新製品の発表で売上モメンタムを取り戻したように見える 3.アーム・ホールディングスはスマートフォン市場のシェア50%を誇っている…
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今日のまとめ

  1. 金属・鉱業セクターは景気に敏感。特に中国の景気に左右される
  2. アルコアは世界的なアルミニュームの過剰設備の影響を受けて業績低迷
  3. BHPビリトンは天然ガスなどの事業が好調で配当も魅力
  4. フリーポートも配当が魅力。多角経営に乗り出している
  5. リオ・ティントもバランスシートが強固。配当も魅力的
  6. サザン・コッパーは配当からは買えない

低迷が続く金属・鉱業セクター

金属・鉱業のセクターは世界の景気に敏感です。とりわけ中国は鉱業関連コモディティの最大の消費国なので、同セクターは中国の景気に大きく左右されます。

その中国は不動産バブルを未然に防ぐため、目下引き締め的金融政策を取っており、その影響で近年のGDP成長率は以前より低くなっています。

このため金属・鉱業セクターの大部分の銘柄は2008年のリーマンショック前の高値より低い株価で取引されています。

アルコア

アルコア(ティッカーシンボル:AA)はアルミニュームのメーカーです。アルミニュームは航空機、自動車など比較的付加価値の高い工業製品に使用されます。アルコアの予想では市場は年率7%程度で成長しています。

近年、中国で相次いで新しいアルミニュームの生産設備が追加されたことで、アルミニューム市場は供給過多に陥っています。世界のアルミ精錬設備の4割以上が赤字で操業しています。

このため去年あたりから生産調整の動きが出始めています。2012年は世界で約12%のキャパシティが休止されました。今年はそれに加えて11%前後の休止が予定されています。アルコアも生産調整を行っています。

アルコアの業績は、ハッキリ言って冴えません。利益が少ないので、配当の維持に関しても不安が残ります。

【略号の説明】

  • DPS一株当り配当
  • EPS一株当り利益
  • CFPS一株当りキャッシュフロー
  • SPS一株当り売上高

バランスシート上の負債は84億ドルで、インタレスト・カバレッジ・レシオは1.7倍です。アルコア株はリーマンショック前は40ドル台で取引されていましたが、最近は8ドルを挟んで一進一退の展開です。

BHPビリトン

BHPビリトン(ティッカーシンボル:BHP)はオーストラリアに本社を置く鉱業のグローバル企業です。鉄鉱石、ニッケル、銅、ダイヤモンド、石炭、石油、天然ガスなど多岐にわたる商品を手掛けています。

鉄鉱石、銅、石炭の価格が下落した関係で、同社の売上高は伸び悩んでいます。しかし天然ガス部門はLNGの輸出が好調です。

同社は積極的な事業拡張計画を持っていましたが、最近はそれらを見直しています。

同社の営業マージンは35%前後とまずまずです。また配当は利益に比べて過大ではないので、現在の配当を維持することは問題ないと思います。配当利回りは3.4%と魅力的な水準です。

BHPビリトンの株価は2011年に高値(104ドル)をつけました。つまりリーマンショック後にいち早く高値を更新したわけです。その後、中国からの需要の減速で株価は軟調に推移しています。しかし配当が株価を下支えしており、天然ガスのような好調なビジネスもあることから、株価が大きく崩れるリスクは限定的だと思います。

フリーポート・マクモラン・コッパー&ゴールド

フリーポート・マクモラン・コッパー&ゴールド(ティッカーシンボル:FCX)はルイジアナ州ニューオルリンズに本社を構える鉱業会社で、銅と金を主に生産しています。

同社はインドネシアにグラスバーグと呼ばれる大きな銅・金山を持っており、この優良な資産の貢献で好業績を続けてきました。しかし中国が急成長からより安定した成長に移行するとあって事業ポートフォリオの変更を試みています。具体的にはプレインズ・エクスプロレーション&プロダクション、マクモラン・エクスプロレーションという2つの石油・天然ガス関連企業を買収しました。この関係で同社の負債は212億ドルに増えています。

同社の配当は、利益の額と比べて適性であり、今後も配当を維持することは問題ないと思います。配当利回りは3.67%で、魅力的な水準です。

同社の株価は2011年の年初以来、ずっとダラダラ安が続いてきましたが、6月以降は堅調に推移しています。

リオ・ティント

リオ・ティント(ティッカーシンボル:RIO)はロンドンに本社を置くグローバル鉱業コングロマリットです。主な商品はアルミニューム、銅、ダイヤモンド、石炭、ウラン、チタン、鉄鉱石などです。

ダイヤモンドを除く同社の商品の価格は下落しています。リオ・ティントはこれを補うため鉄鉱石、アルミナ、銅などを増産し、ボリュームで価格の下落を補う事業計画を持っています。

同社のバランスシートは強固で、配当の水準にも無理はありません。現在の3.44%という利回りは魅力的な水準と言えます。

リオ・ティント株には40ドルのところに下値支持があります。

サザン・コッパー

サザン・コッパー(ティッカーシンボル:SCCO)はアリゾナ州フェニックスに本社を置く、銅、銀などを中心とする鉱山企業です。同社の株式の81%はアメリカス・マイニング・コーポレーションという持ち株会社によって所有されており、その持ち株会社はメキシコのグルーポ・メヒコというコングロマリットの子会社です。

同社の業績は銅価格によって左右されます。最近、銅価格は軟調ですので、同社の業績も足踏み状態です。

同社株は他のこのグループの銘柄に比べると配当利回りが2.4%と低く、魅力に欠けると思います。

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