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【初心者向けコラム】消費増税でも株価上昇?~株式投資に「庶民感覚」は禁物
足立 武志
知って納得!株式投資で負けないための実践的基礎知識
株式投資がうまくいかない、という個人投資家の皆様へ。実践をベースにした「すぐに役立つ真の基礎知識」は、お客様の株式投資戦略に新たなヒントを提供。負けない、失敗しないためにはどのよ…

【初心者向けコラム】消費増税でも株価上昇?~株式投資に「庶民感覚」は禁物

2014/5/1
4月に入り、ついに消費税率が8%に引き上げられました。来年10月には、さらに10%にまで引き上げられる予定です。久しぶりのベースアップに沸いた今年の春闘でしたが…
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「消費増税で景気悪化・日本株にマイナス」は果たして本当か?

4月に入り、ついに消費税率が8%に引き上げられました。来年10月には、さらに10%にまで引き上げられる予定です。

久しぶりのベースアップに沸いた今年の春闘でしたが、その恩恵を受けるのは大企業の社員のみ、多くの中小企業では価格転嫁などしたら元請けからの仕事が切られ、雇用を守るだけで精一杯、給料アップなど夢のまた夢の話といったところです。

ただでさえ給料が伸びない中、毎年の社会保険料の増加などで可処分所得が減っているところに、さらに追い打ちをかけるように消費税が増税されるのだから、景気が良くなるはずがない、昨年は「アベノミクス」で株価だけは大いににぎわったけれども景気が良くなった実感はない、こんな状態で今後日本株の株価が上がるはずはないではないか・・・株式投資をしていない日本国民の現在の心中は、おおむねこのようなものと思われます。

でも、株式投資をするならば、「消費税増税で株価など上がらない」と決めつけるのはやめましょう。

個人消費にマイナスなのは当然だが、株価は?

もちろん、筆者も消費税増税は個人消費にマイナスの影響しかないのは分かっています。国民の消費が落ち込むのは、少し計算してみれば誰でも分かる話です。

例えば、1カ月に使えるお金が20万円の家庭を考えてみましょう。支出には消費税がかからないものもありますが、説明の便宜上、すべての支出に消費税がかかるものとします。

消費税が5%なら、消費税を除いた支出額は20万円÷1.05=約19万円です。しかし、消費税が8%に上昇すると、これが20万円÷1.08=約18万5千円に減少します。月20万円で生活するなら、1カ月で5千円、1年で6万円の出費を減らさなければなりません。これがどの家庭にも起こるわけですから、消費が減って景気が落ち込むのは当たり前です。

それでも、筆者は「消費税が増税されて景気が悪くなり、株価は下落」とは決めつけないようにしています。

それはなぜか、最大の要因は、「日本の大企業の景況感」と「一般の国民が感じる景況感」は大きく異なるからです。

日経平均株価の値動きが表しているのは「大企業」の業績

実は日経平均株価やTOPIXといった株価指数が表しているのは、「日本全体の企業業績や景気」ではありません。「日本の大企業の業績や景気」です。証券取引所に上場している各企業は、世間一般的にみれば「大企業」がほとんどだからです。

実は、アベノミクス相場が始まって以降、日本の景気は回復しています。大企業の中には、過去最高益を更新するところも少なくありません。これが昨年の日本株の大幅上昇につながったのです。

しかし、中小企業で働く多くの日本国民にとっては、「日本の景気が回復」とか、「企業業績絶好調」とか言われても、全くピンとこないはずです。なぜなら、自分自身が日々暮らしている中で、実感として全く感じることができないからです。

筆者が知る中小企業の現状をみても、アベノミクスにより業績が改善し、給料アップにつながったような会社は皆無です。筆者自身、株式投資をしていなかったら、アベノミクスによる景気回復など全く実感できなかったと思います。

でも、株式投資をするからには、「庶民的な肌感覚」は完全に捨てなければなりません。「大企業の経営者」になったつもりで、日本経済や株式市場と向き合う必要があるのです。

大企業の業績さえよくなれば日本株は上昇する

先の消費増税による景気悪化の話に戻ると、中小零細企業に勤める多くのサラリーマンやその家族にとっては、消費税増税により家計が圧迫されるというマイナス面だけが現れる可能性が少なくありません。

しかし、中小企業の業績や一般の国民の懐事情がどんなに厳しくとも、「大企業」の業績が良くなりさえすれば、株価は上昇するのです。

政府は、消費税増税による景気腰折れ懸念を回避するため、約5兆円の経済対策および約1兆円の減税を行うようですが、その内容は公共事業や復興事業、復興特別法人税廃止、投資減税など、大企業にとってメリットのあるものばかりです。

確かに日本という国全体でみれば、消費税による税率引き上げ3%のうち2%分を経済対策や減税に回して景気腰折れを防ぐつもりなのです。

しかし、国民1人1人のレベルでみると、多くの国民は各種経済対策や減税の恩恵は受けられず、消費税増税という負担だけがのしかかります。一方、大企業は経済対策や減税により業績アップが見込まれます。

ですから、消費税増税で庶民の生活は苦しくなり、景気悪化により株価も下落・・・とは限らないのです。庶民の生活は苦しいが、大企業の業績は良くなるので、景気回復の実感を多くの国民が感じないまま、日本株の株価は上昇する、というシナリオも描けるのです。

さらに、今後日銀が追加の金融緩和を実施することによりあふれ出たマネーが株式市場に流入して日本株が上昇する可能性も大いにあります。

消費税増税により日本株がどうなるかは分かりません。もちろん、景気が大きく落ち込んで日本株が下落する可能性もあります。しかし、少なくとも「庶民感覚」で考えていては、株式投資では判断を誤ることもある、この点だけは肝に銘じておくようにしてください。そして、だからこそ筆者は個人の株式投資が必要と思っています。

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