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株価急落のパターンを学ぼう~失敗を繰り返さないために(その1)
足立 武志
知って納得!株式投資で負けないための実践的基礎知識
株式投資がうまくいかない、という個人投資家の皆様へ。実践をベースにした「すぐに役立つ真の基礎知識」は、お客様の株式投資戦略に新たなヒントを提供。負けない、失敗しないためにはどのよ…

株価急落のパターンを学ぼう~失敗を繰り返さないために(その1)

2014/2/20
本年(2014年)からスタートしたNISA(ニーサ)。すでにNISAの非課税枠を使って株式やETF等の買い付けを行った個人投資家も多いようです。
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今回も多くの個人投資家が「追証」の犠牲になった

1月下旬~2月上旬にかけての日本株の急落は、2月4日を底値に一旦のリバウンドモードに入ったようです。

しかし、2月4日には信用取引の追証に伴う投げ売りにより、前日の終値よりも非常に安い株価で寄り付いた銘柄が続出しました。今回の株価下落で大きなダメージを負ってしまった個人投資家も少なくないと思います。

今回大きな損失を被ってしまった方は、今後同じ失敗を繰り返さないことが非常に重要です。そこで、今回と次回の2回にわたり、株価急落に至るパターンやその対処法、そして株価急落に至りやすい環境の見極め方などについて解説していきたいと思います。

株価急落のパターンは大きく分けると2つしかない

実は、株価が短期間に急落するパターンは、大きく分けると2つしかありません。

パターン1は、突発的な事件、事故、天災などによるものです。例えばニューヨークの同時多発テロや、東日本大震災といったものです。

こうした株価急落は、前触れもなく突然やってきますので、当然ながら事前に察知することはできません。せいぜい、自身のポジションの多寡に応じたプットオプションの買いで万が一に備えたり、投資資金の何割かは常にキャッシュで持っているようにするなどの自衛策をとるほかありません。

パターン2は、ヘッジファンドなどの売り仕掛けをきっかけとして、株価が大きな下落につながっていくパターンです。

実は、2008年秋のリーマン・ショックは、確かに株価の下落は強烈だったのですが、パターンとしてはこちらに属します。今年に入ってからの日経平均株価2000円以上の急落もこのパターンです。

このパターンでは、上昇トレンドだった株価が移動平均線を割り込んで下降トレンドに転じ、最後には下落の速度が速まってパニック売り、狼ばい売り、投げ売りを巻き込んで底打ちする、という流れをたどります。

パターン2の急落でいかに傷を浅く済ませるかが重要

パターン1のような急落では、どの投資家も同じようにダメージを受けます。したがって、この急落に巻き込まれても、半ばあきらめるほかありませんし、投資家により投資成績にそれほど差は生じません。

しかし、パターン2の急落は、株価急落の初期段階で逃げることが可能です。具体的には、上昇トレンドだった株価が下降トレンドに転じた時点で持ち株を売却することで、損失を最小限に抑えることができます。

そのため、傷が浅いうちにしっかり売り逃げることができた投資家と、持ち株を売らずにじっと耐え忍んだ結果、損失をもろに被ってしまった投資家とで、投資成績に大きな差が生じます。

そして、パターン2の急落は、結構頻繁に訪れます。投資期間が10年、20年と長くなればなるほど、パターン2の急落に対する対応如何により、各投資家ごとの投資成績に、非常に大きな差がついていくことになります。

筆者は以前のコラムで、1月27日の日本株急落の日に押し目買いをするような投資手法はいずれ大きな失敗につながると警告しました。それは、1月27日は押し目買いをする日ではなく、下降トレンドに転換した持ち株を売却して、傷を浅く済ませる日だと筆者は判断したからにほかなりません。事実、多くの銘柄の株価が1月27日以後もさらに下落し、大きな含み損を抱えたり、追証の憂き目にあった個人投資家も少なくなかったはずです。

パターン2の急落は信用買いをしている個人投資家が狙われる

パターン2の株価急落は、ヘッジファンドなどの売り仕掛けが株価下落のきっかけとなり、最後は信用買いをしている個人投資家の投げ売りがでて底打ちする、というのが典型的な流れです。

現物取引であれば、持ち株の株価が下がって塩漬けになっても、じっと耐え忍ぶことができます(ただし筆者は損切りせず塩漬けにすることには反対です)が、信用取引だとそうはいきません。

特に、限度額いっぱいに信用買いをしている場合は、株価が買値から約30%下がっただけで投資金額のほぼ全てを失ってしまいます。株価がひとたび下げ始めると、個別銘柄によっては30%の下落などあっという間に起こります。

信用取引では、株価が大きく下がったときに、追証(証券会社に証拠金を追加で差し入れること)ができなければ、強制的に決済されてしまいます。信用取引は株価の大きな下落をじっと耐え忍ぶことができないのです。

そのため、信用取引では適時の損切りが絶対に必要となります。

追証が生じないように投資資金のコントロールを行い、早目早目の適時な損切りを常に心がける、これが信用取引の鉄則です。

追証になるということは、損切りせずに我慢してしまった結果です。信用取引で含み損を我慢することは厳禁です。今回の下げで追証になってしまった方は、二度と追証にならないように気を付けてください。追証を2回以上経験してしまった方は、適時の損切りができるようになるまでは、信用取引は避けた方がよいと思います。

実は、パターン2の株価急落が起こりやすい環境というのがあります。今年1月下旬~2月下旬の急落も、昨年5月下旬~6月の急落も、株価急落が起こりやすい環境にあったのです。

次回は、どのような環境にあると株価急落が起こりやすいのか、そして株価急落が起こりやすい環境にあるときにどのように対応していけばよいかを、筆者の投資経験を踏まえたうえで解説していきたいと思います。

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