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警告!今週月曜日に「押し目買い」した投資家は株式市場では生き残れない?
足立 武志
知って納得!株式投資で負けないための実践的基礎知識
株式投資がうまくいかない、という個人投資家の皆様へ。実践をベースにした「すぐに役立つ真の基礎知識」は、お客様の株式投資戦略に新たなヒントを提供。負けない、失敗しないためにはどのよ…

警告!今週月曜日に「押し目買い」した投資家は株式市場では生き残れない?

2014/1/30
先週末から今週はじめにかけて、日本株は大荒れの展開となりました。きっかけは、アルゼンチンのデフォルト懸念から新興国の通貨が大きく値下がりしたためとされています。
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月曜日(27日)の大きな下げは「押し目買いのチャンス」だったのか?

先週末から今週はじめにかけて、日本株は大荒れの展開となりました。きっかけは、アルゼンチンのデフォルト懸念から新興国の通貨が大きく値下がりしたためとされています。本当の要因は分かりませんが、先週末に世界中の株式市場で株価が大きく下がり、為替レートも大きく円高に振れたことは事実です。

本コラムを連載してからおかげさまで4年以上がたちますが、筆者がこのコラムで個人投資家の皆さまにお伝えしたい最も大事なこと、それは「大きく負けないようにすること」です。

今週月曜日(27日)には日経平均株価が一時458円安の14933円55銭まで下がり、個別銘柄をみても大きく値を下げたものが目立ちました。筆者の感覚では、ここは持ち株を売却しておいてこれ以上株価が下がっても精神的に追い込まれないようにしておき、しばらく様子見をする局面と感じました。

ところが、個人投資家や、個人投資家にアドバイスをする専門家・アドバイザーの人々からは、「絶好の押し目買いのチャンス」という声が色々なところから聞こえてくるのです。これには筆者は非常に違和感を覚えてしまいます。

実は、月曜日のような相場状況のとき、どのような投資行動を選択するかは、今後自分自身が株式市場で生き残っていけるかどうかを決めるほどの重要な意味合いを持っています。

そこで今回は、当初予定していた内容を急遽変更して、株式市場で大きく負けずに生き残り続けるためにはどう行動をすればよいのかを考えてみたいと思います。

月曜日の急落で「押し目買い」をする根拠が筆者には理解できない

繰り返しになりますが、今週月曜日のこの下げを、「絶好の押し目買いチャンス」ととらえることは、(仮に今回は成功したとしても、)いずれは大きな負けにつながりかねない危険な考え方だと思います。

日経平均株価の日足チャートをみると、先週金曜日(24日)の時点ですでに明確に25日移動平均線を大きく下離れ、下降トレンド入りが濃厚となっていました。TOPIXも同様です。個別銘柄をみても、24日までにすでに下降トレンド入りしていた銘柄も多く、27日時点ではさらに急増して約7~8割の銘柄が下降トレンドとなっている模様です。

そもそも、押し目買いとは、「上昇トレンド途中」の一時的な下落を買うことをいいます。下降トレンドにある銘柄を買うことは押し目買いでも何でもありません。それは「逆張り」です。筆者は逆張りには賛成しませんが、どうしても逆張りをするなら、せめて株価が下げきった場面で行うべきです。月曜日のような中途半端な株価で逆張りをすると、さらなる下落で手も足も出なくなる恐れが高まります。

ただし、週足チャートでみると、上昇トレンドを維持している銘柄もまだ多いですから、「週足チャートで判断する」という前提であれば押し目買いというスタンスは一理あります。それでも、仮にここからさらに株価が下がり、週足チャートでも下降トレンドに転換したときにはその時点で損切りをしておかないと、含み損がみるみる膨らんで取り返しのつかないことになりかねません。

過去の経験則にもとづいて逆張りで買うことは時には命取りになる

株価が大きく下がったとき、「この辺りで株価が下げ止まって反発に向かいやすい」というテクニカル上のポイントはいくつかあります。

例えば、日経平均株価でみれば、25日移動平均線からのマイナス乖離が10%に近づいたら、下げ止まることが多いです。また、信用評価損益率がマイナス20%近辺まで達したときや、25日騰落レシオが60%近辺まで下落したときも、株価は下げ止まって反転上昇するケースが多くあります。

でも、これらは過去の経験則から「そうなることが多い」というだけで、100%ではありません。当然、それを逸脱するケースもあります。典型例が2008年秋のリーマンショックのときです。

実は、筆者はリーマンショックの際、日経平均株価の25日移動平均線からのマイナス乖離が10%に達した時に逆張りの買いを入れたことがあります。過去の経験則から、このあたりで株価は下げ止まるはず、と踏んだのです。ところが、株価は全く下げ止まらず、マイナス乖離は何と28%にまで達したのです。

この時は、信用評価損益率もマイナス36%まで下落し、まさに阿鼻叫喚の相場だったことを今でも思い出します。

過去の経験則を頼りに逆張りで買い向かうと、リーマンショックのような想定外の急落時には、一瞬にして投資資金の多くを失ってしまうことになるのです。

ちなみに、月曜日時点では、上記の反発ポイントのいずれからもほど遠い状態ですが、短期的な反発を示唆するシグナルは生じています。短期的なリバウンド狙いならば確かに月曜日は買いのポイントと言えなくもありませんが、中長期投資という観点からは月曜日の逆張り買いは何とも中途半端な株価位置での買いといわざるを得ません。

筆者の目から見た現在の状況と今後の方策は?

本原稿を書いているのは1月27日の深夜ですが、27日時点の日本株の状況をみると、「日足チャートでみて、下降トレンドが始まって間もない時期」といえます。ですから、「押し目買いのチャンス」とは到底いえず、逆に下降トレンド入りしてしまった持ち株をひとまず売却するタイミングであると筆者は考えます。

日本株は2012年11月中旬のアベノミクス相場から、本当によく上昇しました。しかし、長期的な上昇トレンドがこれからも続くとしても、途中で何回か大きな調整を挟むものです。2012年11月から現在までの月足チャートをぜひご覧ください。アベノミクス相場が始まってから、調整らしい調整がなく、ほぼ一直線に上昇を続けていることが読み取れます。昨年5月~6月にかけて、短期間に株価が大きく下げましたが、月足チャートをみると、この程度の下落は調整のうちにも入らない微々たるものであったことがよく分かります。

ですから、今後いつ大きめの調整が来ても良いように、日足チャートで下降トレンドに転じたならば、ひとまず持ち株を売却して様子を見ておくことが、「大きく負けないため」には重要なのではないかと思うのです。大きな下落の予兆は、まず日足チャートの下降トレンド入りから始まります。この時に持ち株の売却など適切な対応を取っておきさえすれば、そこから大きな下落につながっても最小限のダメージで乗り越えることができるのです。

もちろん、今回の下落も短期間で収まり、再び上昇トレンドに復帰する可能性もありますが、そうなったら一旦売却したものを再び買い直せばよいだけです。少なくとも筆者には下降トレンド入り直後の銘柄を「押し目買い」する選択肢はありません。

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